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原価計算の初歩

原価計算というと難しく感じるかもしれません。 シンプルに考えましょう。

売上が同じなら、原価が見込み通りなら、想定の粗利益が確保されます。

原価が見込みより圧縮できると、粗利益が増えます。少し余計に預金ができるかもしれないし、現場では少し楽ができるかもしれません。次の原価高への保険となるかもしれません。

逆に、原価が見込みより増えると、粗利益が減ります。
赤字基調の会社では、起きたものは仕方がない、終わったものは仕方がないと結果無責任の社員が多いものです。
健全な会社では、原価が当初予算より増えた原因を追究し、再発防止策を具体的に決めて、再発防止への管理を強化します。再発防止を本人任せにせずに、組織として取り組みます。監視強化、監督強化をします。
そうしないと原価管理がゆるゆるとなり、なし崩しとなっていくことを経験しているからです。

優秀な会社では、原因を自社の問題と相手の問題に区分します。
相手の問題は、その相手と交渉し、コストアップ分の埋め合わせをします。受注価格の見直し交渉や、仕様変更は当然の権利として請求交渉をします。材料価格や外注価格も、理路整然とねちっこく交渉し、少しでも安くできないか、やり取りをします。
さらに、コストアップ分を、販管費の圧縮で埋め合わせができないか考えます。販促費の縮小や一部停止、交際費の圧縮、消耗品の圧縮などです。

それでも埋め合わせできない場合は、この後の受注案件での利益の上積み目標を設定します。
この対応力の差が、年次決算の利益の大きな差になっていきます。

[ 更新:2019-09-26 09:06:08 ]

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