仕事の経験年数と成果との相関関係はありますか?
入社から定年退職まで、こつこつと努力と学びを欠かさず、職務知識と職務スキルを磨き続ける人がいる。
こういう人は少数かもしれないが、経営者にとっては絶対必要な社員。
期待されて入社しながら、早々に退職する人もいる。
入社して5年くらいは頑張るけれど、仕事に慣れると努力を放棄する人もいる。
仕事の経験年数と成果とが、驚くほど関係しない人もいる。
10年、20年、30年にわたって全社員の能力が、年功に比例して平均的に伸びていくと言う平等主義は、全くの幻想にすぎないことが常識となってきた。
近年の若手社員が「旬(=本当の戦力化人材となる)」を迎えるのは、30代半ばから後半という感じがする。
それ以降も昇格・昇給できるだけの能力と努力がなければ、経営者の個々の社員への期待はそこで消えていく。
経営者が人事考課をする時、利益などの数値目標の達成度とほぼ同等に、「どれだけ会社の戦略に沿った行動ができるか」という評価も重視したほうが良い時代となったような気がする。
成果主義を徹底する会社では、働きに応じた報酬(年俸)を徹底すれば、何歳まで会社にいたって問題ないとするが、これでは一握りのエリートと、その半分以下の報酬で定年まで働く多くの社員という構図が予想される。
「成長が止まってしまった平均的な社員に、広く浅く人件費を配分するなんてとんでもない。一握りでもいいから、ファイトあふれる叩ける社員を優遇した方が生産性は上る」という経営者も出てきた。
これに耐えられる社員はどれくらいるのだろう?
IT化に適応して、成果を上げて、優秀と評価される社員と、この流れについてこれない中高年社員との実力格差が、これまでにないほど開いているから悩ましい。
[ 更新:2019-09-07 11:09:13 ]