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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

引き継ぎ時点での注意

経営者の交代だけでなく、役職者の交代もありますし、一般社員でも前任者の退職や転勤があると後任への引き継ぎもあります。

会社のマネジメントの要諦(大事な点、勘所、肝心なところ)は、基本は一緒です。経営者の個性の差があっても、マネジメントの管理ポイントは大きな差はないのが普通です。
但し危機的状況で、大急ぎで赤字を黒字化する場合には、これまでと比べると激変も、真逆もあることでしょう。

中小企業の経営管理の優先順位は、ライフサイクルの位置、事業規模(売上高や社員数、拠点の数等々)、社員の能力や意識レベル、業種や業界特性、赤字か黒字か、内部留保の多寡などで変わってきます。
会社は同じように見えても、経営コンサルタントとして改善提案をする場合は、提案の内容や優先順位は結構違うものです。

バトンの引継ぎの時を考えてみましょう。
経営者の交代だけでなく、役職者の交代もありますし、一般社員でも前任者の退職や転勤があると後任への引き継ぎもあります。引き渡す側と引き受ける側とでは、年齢やキャリア、専門の違いがある場合、通常人間としての個性の違いは必ずありますから、向き合う相手の第一印象はいろいろだと思います。

いくら個性は違っても仕事の引継ぎですから、前任者の要諦(肝心なところや勘所)はしっかり受け継ぐ必要があります。
自分が知らないことや、未経験の事は謙虚に教わることです。ここを安易にスルーすると、後で苦労することが多いと思います。

自分の立場(役職)が変わっても、部下の社員には彼らの思惑目線があります。顧客も顧客ならでは思惑目線があります。
必ず前任者と比較されます。後任の人に能力があり、組織レベルが高く、商品やサービスに競争力があり、会社全体もヴァイタリティがあれば問題ありません。もし社内にこれらの競争力がなければ、引き継ぎ後のある時期から業績は右肩下がりになっていきます。前任者との実力差が、数字となって如実に表れるので、怖いものがあります。

だからこそ、上席者、ベテラン社員は、社内動向に敏感であって欲しいのです。業界動向に敏感であって欲しいし、市場動向に敏感であって欲しいのです。

同族会社は経営者の個性が経営スタイルに色濃く反映されます。部門も、部門責任者の個性が色濃く反映されます。多くは、トップの得意なことは部下も得意になります。トップが妥協しないことは、部下もあいまいにできないからです。トップがたびたび妥協を繰り返すと、不思議ですが必ず妥協点を引き下げようとする部下が現れます。役職者がトップを無視すると、部下もそうしてよいものと学習します。

トップの苦手なことは、部下も苦手となるか、興味を持やなくなる事が多くなります。
トップや上司は、良い意味でも悪い意味でも手本を示し、見本を示しています。部下はそれをよく観察しています。見ていないようでしかり見ていますし、聞いていないようでしっかり聞いています。その上で自分たちがどこまでやるか、やらないで済ますかを決めているのです。恐ろしいくらいトップや上司のやっていること、やっていないことから学んでいるのです。

[ 更新:2019-08-05 09:42:38 ]

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