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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

組織と個人を考える

企業組織は、複数の人間が協力し合うことによって、個人の限界を克服して、より良い成果物を獲得して、分かち合う仕組みからスタートしたはずです。

まず「生産要素としての人間という扱い」のおさらいです。

製造工場による大量生産システムの出現により、人間を効率よく管理し、そのために教育や訓練をするという「生産現場の作業管理体制」がつくられました。ここでは、工場生産の合理性追求を優先した工場労働者の能率的活用が求められ、組織は人的エネルギーを活用するための仕組み(機械的組織論)という考え方が支配的な時期があった。

工場での実地体験や試験によって、生産効率アップのための、作業の分業化、単純化がすすめられ、人間も生産要素の一つであり、意識や感情を持たない生産道具や部品として働くように扱われた時代もあったし、今もそういうところがあるかもしれません。今でも業種によっては、改善や改良がされながらも、この管理方式は生き残っていることでしょう。

次に「我々の親世代(大正生まれや昭和の敗戦前の生まれ)の日本的経営」

私たちの親世代の日本的経営による高度成長期やバブル期では、職場組織は機能集団というより運命共同体だった。労働者は個人の理念や家庭生活を犠牲にしても、ひたすら会社に忠誠を誓い、強固なチームワークを発揮した。自分も会社組織と一体化させ、組織に無意識に依存し、帰属する組織の中で欲求を充足させてきた。今では信じられない感覚だと思います。

今の時代の「自律した組織とは?」

幼児は親に守られているから、安心してわがまま勝手ができます。組織に従属している社員も、自分の仕事に対する結果責任を問われることなく長く勤めていると、組織や経営者に守られていること、組織や経営者に甘えていることにさえ無自覚となっている中堅社員もいます。これでは自立以前の状態(依存と甘えのまま)です。 
 
再確認ですが「協働(力を合わせ、助け合って仕事をする)が成り立つから組織が意味を持つ」のです。
複数の人間がただいるだけでは、ただの人の集まりにすぎません。組織目的達成のために協働するから、組織として機能するもです。組織目的達成のためには、個人は組織のために貢献をしなければならない。課せられた役割、期待される役割を果たすことが求められます。
 「自分は結果を出しているから貢献しているじゃず」と言っても、上司の指示命令の下での貢献レベルでは、まだ従属ないし自立準備段階でもの足りません。
自らの意志によって、期待される役割を全うして、やっと自立レベルとなるのです。

[ 更新:2019-02-20 15:31:37 ]

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