吉見事務所通信に掲載したものから
経営成果を分解すると、顧客と社員との信頼関係の良し悪しが、結果(成果)となって現れていると思うのです。
顧客と社員との信頼関係が優れているところは、安定的な売上が見込め、次の商品開発の情報も入るし、試供品の実験台にもなってくれて、周囲にアナウンスまでして下さる。まさに「善循環」が続くことでしょう。
一方、顧客と社員との信頼関係が結べないところや、逆に信頼関係を壊すようなところは、売上は右肩下がり、「あそこは止めた方がいいよ」と周囲にマイナスのアナウンスとなる。ここにミスやクレームが重なり、迅速な対応ができないと、悪循環から抜け出せなくなることでしょう。
会社のモノと金を最初に運用するのは経営者です。経営者に運用された結果、店舗や什器備品や商品や販促商材が準備されていく。社員も採用され、育成されていく。投下されたものを生かし、価値を高めて、魅力あるものにするのは、社員の日々の働き。この連鎖が企業活動ではないでしょうか。
成長企業は雰囲気が明るく元気だから、用事があってもなくても、人の出入りがたくさんあるもの。でも衰退企業は暗くて湿っぽいから、本当に用事がある時以外は足を運びたくないもの。
その差は、ベテラン社員の差であり、リーダーの差によるものではないでしょうか。
リーダーがやる気いっぱいで、毎日生き生きして、部下の能力開発(成長支援)に積極的だから、職場仲間の会話が多くなるのです。リーダーが、部下のレベルや性格に合わせて毎年及び毎月の目標を設定し、設定した目標の達成に責任を負わせる工夫をし、管理(チェック)を欠かさない。特に、できない人ややる気のない人の仕事からは目を離さないし、厳しいが必ずやらせるという妥協を許さない態度があります。
だって、できない人ややる気のない人を放任すると、結果無責任となるでしょう。
会社は社員個々人の集合体だから、働く一人ひとりの仕事に質が高まり、働く一人ひとりのこなす仕事の量が増えて行かない限り、会社全体は良くならないもの。足し算が機能すればいいけれど、ミスやクレームで大穴を空けて、足し算より引き算が勝っては大問題となります。
ベテランが「さすがベテラン!」という仕事をして若手の手本となり、リーダーが管理責任を果たすと、会社は良くなりますよ。
[ 更新:2019-02-09 14:33:15 ]