在庫の管理手法に「現品管理」というものがあります。
難しい理屈ではなく
「何が、どこに、何個、いつもどのような状態であるのか、使う人が誰でもわかる状態にすること」
「在庫品と在庫増減表などの帳簿やPCデータ(情報)をきっちり合わせる」
というものです。
これを実務でやり抜くとなると、できる企業とできな企業の差が本当に大きいのです。
「あるはずのモノがなかった」 というのは、ブルーシートのお話で紹介しました。
「PC画面上や帳簿上の数字が信じられず、倉庫に何度も足を運ばなければならない」 という姿を、これまで何度も見たことがあります。
それは「いつ、どこから、何が入ってきて、何が出て行ったのか、記録がまったくないか、あっても不正確な記録のため、在庫の履歴が追えない」からです。
「入出庫時にデータ入力する時間がない」 と担当者が言うケースも多々あります。
こうなると、実地棚卸しも多くの会社が決算時のみですから、在庫管理の改善が進みません。
こうなると「倉庫内を探し回る時間が多すぎる」 という不合理行動となります。
加えて在庫が増え続けると、倉庫や冷蔵庫の入り口まで品物が満杯で、人の通る通路もなく、中ものもをいったん外に出さないと、必要なものが探せないという会社もありました。
この時は、開けてもらった倉庫の扉の前で、思わず腕組をして、ため息が出ました。
こうなると破損も紛失も持ち出しも把握できませんよね。
保管場所の移動さえもできないのですから当然ですね。
「
きちんと在庫管理をしよう」と言うのは簡単ですが、このようなレベルに陥ってしまうと、適切な在庫管理にするには、トップと現場責任者の不退転の決意と率先垂範が必要です。
[ 更新:2018-03-21 15:06:35 ]