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ある剣術者の老後の話

ビジネスに生かす葉隠の知恵:青木照夫著 三笠書房 知的生き方文庫より

修行の道においては、これでよしということはない。どこまで行っても不十分である。
「一生の修行には段階というものがある。
下の位は修行をしても身につかず、自分も下手と思い、人も下手と思うものである。この分では役に立たない。
中の位は、まだ役には立たないが、自、分の足りないところに目がつき人の欠点も見えるものである。
上の位は、修行が身について自慢が出てきて、人がほめるのを喜び、人のたりないところを嘆く段階である。
ここまでくれば役に立つものである。
上々の位になると、知らぬふりをしていて、他人も上手だとみている。
だいたいはこの段階までである。 この上をさらに一段飛び越すと、至極の境地というのがある。
その道に深く入れば、終わりの無いことに気がつき、これでよしということがなくなる。
自分が未熟であることを悟り、一生の間、これで十分だという考えもなく、自慢の心も起こさず、また卑下する心もなく人生を送ることができる。」

自分の今のレベルを考える、本当に修行が足りない人生と思いますね・・・
 あらゆるものは一つのプロセスの中にある。一定の到達点はあるにしても、それすらも進行中の一つの点にすぎない。

[ 更新:2017-08-17 05:52:09 ]

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