2016年11月17日(木) 林 英樹氏の「創業家の作法」から吉見が着目したところ
「家業を最も知るのは家族」
→こうありたいですね! 事業継承期に悩みが深まるところは、家業でありながら家族が本業のことを知っているようで、実はよく知らない場合かもしれません。そのご家族を掘り下げると、ご家族でありながら、お互いのことがよく分かっていないのかもしれません。お互いは良く分かっていつもりではあると思いますが・・・
「血の分けた子供だからという理由よりも、事業のゲームのことを誰よりも知っているから継承したということでしょうか。」
→そうですね、納得できます。経営のことを良く分からず、事業経験も浅い人が、血の分けた子供だからという理由だけで継承させると、関わる人が不幸になる可能性があります。
「家族だから子供たちの性格、能力と適正はよく分かっている。」
→このような親御さんですといいですね。では、自分のことだから、自分の性格や能力(潜在能力と実務発揮できる能力とそのレベル)と適性が本当に分かっているかと言うと、30歳前後の時の私は良く分かっていませんでした。創造経営教室と創造経営大学校に学んだおかげで、少し自分の理解が進んだものです。
「あるべき後継者の姿とは。」という質問に対し、辻本会長の答えは「半分の人間がこいつはいいと言い、残り半分はダメだと言うような、真ん中がない人やな。そんなトップじゃないと客商売はできない。誰にでも受け入れられないといけないのは、お寺の坊さんぐらいのもんでしょう(笑)。後任に誰かを選ばないといけないという場面では、ちゃんと人柄と能力を見ないと社内が疲弊してしまう。改革しないといけないと考えるのか、現状のままでいいよと任せるのかによって違う。」
→この言葉は大変重みがあると思いました。
「僕の場合、親父が中学の時に亡くなり、3日間何もしなかったら死んでしまう、明日のことは分からないという状態だった。それがここまでやって来られた。それが何よりも大きな財産になったんや。もし中途半端に少しでも財産があったら僕はここまで来られなかった。むちゃくちゃになっていただろうな。」
→人によってさまざまと思いますが、生きるエネルギーや事業へのヴァイタリテイがどこから来るのか、どうしたらスイッチが入るのか、早く気づき、早く見つけると、その後の人生は大違いと思います。30年以上、関わりをいただいた中小企業経営者を拝見し、しみじみ思うところです。
今回参考にしたのは、http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/111100083/111600009/?ST=print です。
[ 更新:2016-11-25 08:24:06 ]