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平等と公平

経営者は、人に対し敬意と平等感を持ちつつ、能力差を認め、利害調整をする難しい仕事を担っています。

平等と公平、似ているような気もするけれど違いますよね。
私が普段使う国語辞書では、「平等は、一様に等しく偏りのないこと。」「公平は、判断や行動が公正で、えこひいきしないこと」とあります。
分かりやすい例では、食事の量を人数分きっちり均等に盛り付けするのが平等、食べ盛り、育ち盛りの子供には量を多め、老人や小食の人には幾分控えめと加減して盛り付けるのが公平となるでしょうか。
「人は平等に扱うべき」という原則論は否定しないけれど、今の仕事の場で発揮する能力(保有能力や過去の履歴ではない)に明かな差があるなら、その差にふさわしい処遇は必要でしょう。
処遇は金銭面もあれば、地位(役職)もあるでしょう。
発揮する能力の評価期間を、短期(1年以内)とするか、中期(3~5年くらい)とするかは、考えが分かれるところと思います。
この場合も、前提条件をできるだけ一緒にしないと、後出しじゃんけんみたいに「やったもの勝ち」の声が大きくなることもありました。
特に気をつけなくてはいけないのが、職務能力の評価とその人の人間性の評価を一緒にしないこと、混同しないことです。
そうは言っても、企業間競争は必ずあるので、自社の能力差を探られ、弱いところを攻撃される現実もあります。
この難しい調整をトップが担う訳ですから、経営者とは大変な仕事です。

[ 更新:2016-10-23 10:13:50 ]

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