事業継承支援の仕事をしていると、後継者のお気持ちとして次のように分けれています。
・親のような経営者になりたい→親子相互補完型の継承になっていきます
・絶対親のような経営者にはなりたくない→親子対立型の継承で、ぎくしゃくしがちです
・とても親のようにはなれない、不安で困ってる→親子のつなぎ役が頑張ってくれると、中長期で安定します
親子という25年以上の年齢差があるのだから、経営力や時代感性に大きな違いがあるのは当たり前です。
経営の継承時点で、親と子の経営能力が一緒になる訳はないのです。ありえないことです。
ですから、後継者であるご子息は不必要な背伸びも、無理な頑張りも不要です。
自分が親の年齢に達した時に、親のなした以上の経営成果を出していればいいし、継承期にはいろいろな人のお力をお願いしながら、お借りできるものは有難くお借りするというスタンスも必要です。
事業継承期とは別に、継承者が自分の生い立ちの中で関わった人への感謝や有難みの経験と記憶(これまで十分大切にしてもらった)を持っている人は、関わる人に優しさがあり、ぬくもりを持った経営者になって行くようです。
一方、まだ足りない、ああして欲しかった、こうもして欲しかった、どうしてあの時してくれなかったんだ、という不足感や不満感を募らせている人は、どうもギスギスして、関わる人を値踏みしたり、プラスよりマイナスをたくさん見つけて、批判的に観る傾向が強いように感じます。
中高年となってくると皆、もう自分が子供の時や、20代の若い時に戻れるわけもありません。
そろそろ自分の過去の受け止め方を変えた方が良いのでは?と思う場面がたまにあります。
自分の思いも確かにあるけれど、同じように親の想いもあるし、立場は違うけれど社員は社員なりの思いだってあるのだから・・・
[ 更新:2016-10-14 07:58:20 ]