① 井上妙子先生の配布資料から ②JAL最後のサムライ機長 小林宏之氏の講演から
① 井上妙子先生(アコーモド・コミュニケーション 取締役)の配布資料から
・意識して、自分で深く考えよう。
・システムが完璧でも事故は起きる。そこで気づいたことは、「人と人の関係性、人とモノとの関係性が重要。それはコミュニケーションの重要性。」
・人は皆見たいように見て、聴きたいように聴いている。それが人間。
・どんなに優秀な人間が集まっても、コミュニケーションに不具合があると、組織は機能せずトラブルが生じることがある。コミュニケーションの流れは、例えるなら燃料の流れであり、お金の流れであり、血液の流れでもある。
・リーダーに求められるものは、人間の本質を知り、コミュニケーションを大事にし、当り前のことが愚直にできること。
・自己管理と自己コントロールが大事。そこで、行動は意識ではなく無意識の影響が大きいことに気づこう。
②JAL最後のサムライ機長 小林宏之氏の講演から
・操縦席から見て、「かけがいのない」のが地球であり、地球は自分でバランスを取ろうとしていると感じる。
・リーダーシップだが、上に行くほど人間力とコミュニケーション力が求められるし、フォーマル・リーダシップとインフォーマル・リーダシップの調和も求められる。
・知識(Headship)→ 見識(Situation Leadership) →胆識(Functional Leadership)
・悪い情報は隠したがるもの、隠れたがるものだから、報告の文化(土壌)が大事。
・本質的な事故よりも、辺縁事故が圧倒的に多い。その多くがヒューマン・エラーであり設計上のミスである。
・リスクマネジメントは、未然防止-被害極限対応-再発防止-回復であり、健康管理 予防-治療-再発防止-回復と同じである。自分の健康管理ができれば、リスク管理もできる。
・リスクマネジメントの前提は、何事もありうるし、起きる可能性があるというスタンス。あってはならない、絶対安全というスタンスでは危機対応はできない。許容範囲に収めるという向き合い方が大事。
・危機管理にはマイナス情報を、人材育成にはプラス情報を活用する。
・リスクに遭遇したら、「間」を取り、意識的にゆっくり、落ち着いて話をし、人の力を結集し、人の力を活かす。
・集中力を高めよう。愚直なまでに基本を確認し、柔軟に、阻害要因を捨てていこう。
・情報力では、①鳥の目、②虫の目、③魚の目の使い分けと、最後は心の眼。
*吉見がお聴きして感じたことは、危機の時のリーダーには、①コミュニケーション能力、②目的達成の実務的行動力、③歴史観・全体観にのっとった決断力が求められるということです。
[ 更新:2011-12-04 11:02:30 ]