自律力がつくということは自己管理力がつくということだから、子供から大人に脱皮することになる。最近のように給与の手取りが減り物価が上がり続ける社会で暮らすには、「浪費を抑える」能力も立派な自己管理力だ。家計でも企業でも共通することは、不要な物は買わず、長持ちするものを買い、買いかえ頻度を減らし、できるだけ長く使うことだ。
このように耐久性重視もいいが、それだけではつまらないと思うのが豊かさに育った人間だ。同じ買うなら、同じ条件なら、話題性がある方がいいし、デザインが自分好みの方(個性的)がいいし、何かを訴えるような存在価値があるともっといいとなる。機能優先と言いながら、+αの何かを求める。私は苦手だが、この+αの感度のいい人は、男性より女性に多いという印象があるが、@明るく元気(前向き、積極的、+思考)、A好奇心旺盛(人間との関わりが好き)、Bサービス精神が旺盛(プレゼントが好き)という特徴がある。このような人は、会っていても男女・年齢に関係なく魅力的だし楽しい。
企業の扱う商品やサービスは必ず寿命(ライフサイクル)があるから、将来の代替えあるいは新しい商品・技術・サービスの研究を常に行う必要があり、その場にこの+αの感度のいい人は貴重な人材となる。
今の厳しい環境を乗り切る上で、協力し合う関わり(ネットワーク)はとても重要だ。人脈をみても会社の利害や個人の利害という「利害関係(打算やそろばん勘定)で結びつく人」と、協力し合う関わり(ネットワーク・補完関係)の人の2種類がある。今関わる企業に勧めているのは、「利害関係(打算やそろばん勘定)で結びつく人」とは継続取引の持続を重視した関係性強化を怠らないこと。加えて新しいつながりは、「協力し合う関わり」を結べそうな人を求めるというものだ。私自身ささやかながら「創造経営吉見ゼミ」という場を持ち、宮城県からは自称北海道応援団長高橋社長(北上電設工業株式会社)、埼玉県からはカウンセラーの佐藤先生(ミック研究所)などが北海道に応援に来てくれている。みなコストは自分で負担して、モノ・金を超えた関係を結べる人との関わりを求めている。札幌や苫小牧近隣の方は是非一度参加していただきたい。
高橋社長や佐藤先生の素晴らしさは、異質のものを尊び受容する懐の深さだ。この点私は当分及びそうにない。