毎月行われる予算実績検討会議ですが、運営は各社各様です。
私が会議スタイルを立案して、しばらく司会進行を担当してからバチンタッチするところもあります。
現在の会議に同席して、改善提案をお渡しして終わりというところもあります。
コンサルタントの助言は受けるが、助言内容の取捨選択は会社側が判断するというところもあります。
時には、コメントをさせてもらえない会社もあります。本当に色々です。
どこも欠かさないのが現状の進捗確認です。
実態(ありのままの損益状況)を会議参加者が共通認識しようとしていますので、会議資料の作成レベルはどの会社も大差はありません。
多くの会社が、予算と実績の対比表と前年実績との対比表が会議資料となっています。
この資料に、予算差異と前年差異に対するコメント(特記事項)の記載がある会社の割合は少なくなります。
予算差異と前年差異に対するコメント(特記事項)の記載がある会社の方が、黒字割合も高く、予算達成率も高くなります。
過去となった数字とはいえ、数字の読み込みの深さの差がそうさせるのだと思います。
予算差異と前年差異に対し、コメントではなく経営側(担当責任者)からの評価が加えられるところはもっと減ります。
単純に、予算達成だからOK!で予算未達成だからダメ、という評価ではなく、該当月の市況や天候、販売量や販売単価の変化、営業内容の成果を踏まえて経営側(担当責任者)からの評価が加えられるところは、黒字割合も高く、予算達成率も高くなります。
この場合、経営側(担当責任者)には「予算は絶対達成するもの!」という、固い決心があり、9月の地震や停電があっても、このスタンスは変わりません。
もっと少なくなるのが、この評価を踏まえて、今月末までに当月予算達成に向けての行動目標(例えば、今月の品質目標や納期管理目標、営業の具体的な行動方針(訪問先や訪問量)を決める会社です。そして個人別に落とし込みながら、本人任せにしない上司がいる会社の予算達成率は高くなります。
予算を達成するのも未達成とするのも人の働きです。黒字をつくるのも人なら、赤字をつくるのも人の働きです。
会議の対象は会議に参加する人です。会議に参加する人の心というか気持ち、自分の役割を果たすのが当然という思いをもとに、明日からの行動(働き方)が伴って成果に結びつきます。
予算実績会議に3年以上参加してきたなら、自分の実績数字を読み込み、自部門の実績数字を掘り下げ、上司評価とは別に自己評価をして、こうすれば自分の予算は達成できると思うから、明日から自分はこうやってみようとか、上司や同僚からヒントをもらえたから、今月も上手くやれそうとする社員が増えて、安定した予算達成の土壌となっていきます。
言われたからやる、言われた時だけやる、やってだめなら仕方がない、言われない時は無理をすることはないという受け止め方では、安定した予算達成は望めないことでしょう。
[ 更新:2018-10-08 14:11:32 ]