指示命令や評価基準がころころ変わり、一貫性のない上司の下では働きにくいもの
反面教師という言葉がありますが、自分のサラリーマン時代を思い出しても「このような大人にはなりたくない」と思わせる人や「このような管理職には絶対なりたくない」と思わせる人とも仕事をしてきました。
社員数の多い企業の場合、支店や営業所の業績には本社も敏感ですから、早ければ1年、遅くとも3年で人事移動が行われ、部分最適と全体最適の調整が行われます。
小規模零細企業では、いったん決まった役職は長期に固定されるのが普通です。人事ローテーションも少なく、転勤はないし、年功序列が残りますので、中高年層の退職者が出なければ、人事の新陳代謝はかなりゆっくりしたものとなっている、というのがこれまでの私のわずかな経験です。
ですから、感情の起伏の激しい、何かといらだつ上司の下での仕事はツライものがあります。
自分にピッタリのライフスタイルを夢見て、自分にピッタリの仕事を求めて就職しても、上司は選べませんから自分にピッタリの上司と巡り合える保証はありません。一旦決めて入った以上、自分が退職の意思決定をしないのであれば、その上司との距離感の取り方、関わり方、自分の居場所の探し方の工夫は必要です。私も最初の職場で、初めての人事異動時期に、慣れ親しんできた先輩や上司の転勤の場面では、もの悲しさを感じたものです。
その時に新たな上司から学んだことは、「うちの会社のサラリーマンである以上、人事異動はなくなることはない。使われ上手もサラリーマンの才覚だぞ。」ということでした。
その後しばらく経って、あるお客様からは、「本社や親会社の意向が絶対の会社にいる場合、サラリーマンに徹するのが一番」という割り切り方もあることを学びました。
トヨタの新車のセールスマン時代も、税理士事務所勤務時代も、自分の役割を果たし続けていれば、若くともかなり自由度の高い仕事はさせてもらいました。そうは言っても、指示命令や評価基準がころころ変わり、一貫性のない上司の下では働きにくいものだったので、私が部下を持つようになった時は、そうはならぬ努力はしましたが、私のその姿勢も評価しない人もいました。
過去を振り返ると、最後は自分の価値観を貫くことが自立への道となったように思います。
[ 更新:2017-03-29 08:42:55 ]