今年の1月の吉見事務所通信に「物・金は大事ですが、次世代中核人材による経営力の持続的向上はもっと大事!」と書きました。
一般に経営資源は、人・モノ・カネ・情報と言われます。
モノを活かすのは人の働きですが、モノを壊すのも人ですし、モノの使い方が分からず(覚えず?)死蔵するのも人です。
お金を稼ぐのも人ですが、お金を浪費するのも人です。
利益を生むの人の働きもあれば、過去の延長線上の費用対効果の働きなら大丈夫という人もいれば、結果的に金食い虫の人もいます。
情報を集める人もいますが、情報の価値の分からない人もいます。
集めた情報を読み込み、活かす人もいれば、情報に埋没する人もいますし、ただ情報を積上げ古くなって無価値にする人もいます。
このように、モノ・カネ・情報という経営資源を生かすも殺すも、そこに関わる人の意思と能力と行動によって大きな差が出ます。
それ故、毎年の自己成長と組織の人材育成支援というか強化が欠かせないことになります。
「人づくり」という言葉がありますが、会社側の都合で簡単に人がつくれるものではないでしょう。
会社側からは、教育の場を与え、勤続年数に応じて成長できる社内環境は提供できます。
それをどう自分のものとするかは、最終的には本人次第であり、その本人にそのような影響を与える仲間や上司、トップの存在が大きいのではないでしょうか。人生の先輩たちには、お手本となって下さい、良い見本となって下さいとお願いを致します。
基本は、自分(個人)です。年齢を重ねるとともに自立し、自分の職業人生のライフプランを立てられると、前向きのスイッチが入っていく人が増えるはずです。
これまでの体験で、実力をつけることができずに、30歳前後で退職していった人の多くが次のように言っていました。
「社内に学ぶものはないし、手本にしたい人もいません。取引先もおんなじ。だから、ここに居ても自分の将来にプラスにならないから辞めます。」彼らの営業成績や現場のスキルを考えると、その程度の実力でよく言うよ・・・と先輩たちは感じました。
「反面教師」という言葉も彼らの辞書にはなかったようです。こうなると、社内教育も、環境つくりも効果なしです。転職後、幸福な職業人生を歩んでいる人は少数のようです。この姿は、当たり前といえば当たり前のように思います。
今年1月の事務所通信には、次のようにも書きました。
→会社に持続的にお金を提供してくれる人(販売先・購買先・従業員・金融機関・行政・株主など)との強いつながりを持てる人が、期待できるし、安心できるし、実に有難い次世代中核人材です。
[ 更新:2016-11-08 13:21:10 ]