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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

契約について現実的に考えてみましょう

今日届いた「宋文洲さんのメルマガ313号」は、契約についての考察でした。なかなか面白く読めましたが、次の現実をしっかり受け止めなくてはと思いました。

以下、引用しながら少しコメントさせていただきます。→部分が吉見の感想です。
約束(契約)には多くの限界があります。
→約束も契約も、したからと言って完璧に完遂されるとは限らないという現実があります。
「約束はしたが、約束を守るとは言わなかった」という理屈(?)もあるのが今の世の中です。
まず、人間の状態は不安定です。
→「不安定」という表現がいいかどうかは別に、人間には常に「ゆらぎ」がありますし、人の心は移ろいゆくものではあります。
いつも約束を守る訳ではありません。
→初めから約束を守る気のない人もいますし、契約概念自体持ってない人もいますし、当初と前提条件が変わって、契約を守れなくなる場合も起きます。
次に約束の言葉が示す範囲や達成基準は曖昧です。
→曖昧さを一切なくそうと思うと、かなり大変な契約書作成作業になりますよ。
最後に、自分に不利な情報を漏らさない人間の本性が、情報の不透明性をもたらし、約束の完全検証を不可能にしているのです。
→ここは同感です。
そこに努力の役割が出てくるのです。
→ここが今回のポイントと思います。
企業の契約と評価も似たようなものです。就職する際の会社や上司からの約束はあくまでもその瞬間のことに過ぎないのです。双方が満足するように努力しないと契約で縛られない部分で不満をぶつける方法はいくらでもあります。なぜならばそもそも契約で辞書のように細かく規定しても実際の状況と必ず食い違うのです。
→法律を学ぶ時に、最初に教わるのが「権利の上に眠るものは保護されない」という言葉です。権利は待たずに必ず行使すべきもので、自分が義務の履行をしたなら、尚更のこととなります。
この食い違いや曖昧さが出現した時、契約の一方が勇気を出してそれを明確にしていくことが重要ですが、この時に一番頼りになるのは平素の努力と信頼関係です。
→お互いの関係性を日々どうつくるか、本当にとても大事です。
言われなくても分かっていますが、契約は手段に過ぎず、大事なのは努力と信頼であることを科学的に証明してくれることに大きな意味を持ちます。
→ここが今回の宋文洲さんのまとめと言えます。
法律専門職の方は別なお考えがあるかもしれませんが、経営実務に長くかかわると、私は上記の→のような印象を持っています。

[ 更新:2016-10-28 13:52:34 ]

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