自社にとって“正しい(有難い)顧客”を特定した後の仕事は、自社にとって“正しい(有難い)顧客”を維持・継続すること。
これは変わらないようでいて必ず変化する顧客ニーズに対応して、顧客から得た情報をもとに新しい製品・サービスを追加していくことを意味しています。
既存顧客との取引を継続する過程で、顧客情報の収集と蓄積が適切に行なわれていなければ、既存顧客に納得される新しい製品・サービスを追加していくことはできません。
新しいニーズを待つ顧客は、自分が納得する新しい製品・サービスを出さない会社を見切り、別の企業に乗り換えていくものです。ですから従業員は、相対する顧客一人ひとりの意識の変化と日頃の購買行動をさりげなく、かつ真剣に観察する義務があるのです。
多くの場合、既存客の売上を伸ばすことの方が、全くの新規客の売上を伸ばすことよりも容易であることが多いものです。
新規顧客の開拓に時間を割く必要のない営業は楽です。
(但しこれは、既存客が永続することが前提です。でもそれはあり得ないので、新規開拓努力は絶対必要です。)
それに離反した固定顧客を、数の上で新規顧客で補填したとしても、一時的に利益の減少はさけられません。
よって、既存顧客と接する従業員は、既存顧客のことを熟知し、継続的な信頼関係を維持する努力を惜しんではならないのです。
[ 更新:2016-07-16 13:40:53 ]