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12月17日の雑感(石川達三著「幸福の限界」を読んで その1)

「通俗的な権威をつくりたい人」の表現がうまい!

石川達三氏がこの小説で表現する「通俗的な権威をつくりたい人」。
形式上の威厳はつくるが人間としての威厳はない。
軽い。
でも常識的で、まじめで、忠実で、お人よし。
今の事しか考えない。
社会の現実に通俗的に対応し、思想も持たず、節操もないけれど、生活力はたくましい。

⇒私が社会人になった頃は、こんな感じの先輩がいました。思わずそのような人を思い出しながら読んでしまいました。
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良人(おっと)が常識的で平凡なだけに、妻も常識から外へ踏み出すこともなく、この家の中では十年前の習慣がそのまま今日に続いた。明るくて通俗で平凡悪化邸あ家庭である。

⇒敗戦前の庶民の生活はこんな感じだったのでしょうね。当時と比べると、今の変化の激しさは目が回るような感じかもしれません。
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「・・・・母は父にたてついたことはない。母の反対はゆるやかでおだやかである。いちおうは父の意見を通させておいて、一か月かかって父を説き伏せる。あるいは説き伏せもせずに静かに実行する。結局この家の中のことはすべて母の思うとおりになっていく」

⇒私の親世代には、このようなお母さんが居ましたね。地域によるのでしょうが、北海道の一般人では対等な夫婦関係が主流となっているように思います。

[ 更新:2017-12-17 15:32:38 ]

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