あなたは、日本の美しい伝統とか、これからも残すべき習慣とされてきたものは、何だと思いますか?
和を貴び(これは聖徳太子だったでしょうか)、勤勉と節約(これは鈴木正三だったでしょうか)の生活が、人間の本源的価値という意見にあなたはどうお感じになりますか?
礼も一つの行動ですよね。
礼儀となると、敬意を表す作法と辞書にあり、社会に合った作法とも辞書に書かれています。
どちらも年齢相応に身につけていった方がいいものです。
相手を認め、敬意を表し(最近ではリスペクトといった方が通じやすいのでしょうね)、相手を受け入れるという態度は、安心感があり適度な緊張感も伴い、大人らしいいいものと思います。
上司でも部下でも、礼を無視する、礼を軽んじる、礼を失することは、相手を受け入れない風土となるから大問題です。
でも、ビジネスの場面での組織の和を大切にすることと、プライベイトの友達関係の仲良しとは別物です。
最近年齢を重ねて思うことですが、社会人としての一人前は、礼節(礼儀と節度)のわきまえ、場にふさわしい礼儀の実践ではなかろうか。
武士道では、「礼拝の仕方は、まず主君・親、それから氏神、守り仏の順序」とされたそうですが、今はどういう順番が望ましいのでしょうか?
強い組織というものは、その内部に明確な順位制が敷かれているものです。これには表の組織順位もあるでしょうし、裏の組織順位もあろうかと思います。それがあることによって、情報の吸収やコミュニケーション、および命令や指示の伝達がスムーズにいくものかと思います。
仮に会社を戦う組織と考えるなら、内部の価値体系は一つでなければ勝てないでしょう。
私の親世代では、家庭の中で一つの価値体系を確立し、それを次世代に継承させようとしてきました。
強力なファミリービジネスを構築するには、この価値体系の共有は欠かせないものです。
価値体系とは「何が大切か」「何を重視するか」ということです。それは、何でもいいから、一つの考えを家庭の中で浸透させることが大切ということでもあります。
私が受けてきた戦後教育の自由平等もいいものですが、これは法の下での概念であり、実務社会ではまだまだ抽象概念であるように思います。法概念上の自由平等を、日常生活の中で生かすには、現実に沿ってかなり工夫しないと、世代間では混乱することでしょう。
最後に、どんなに時代が変わろうと、人間は人間だから、今に伝わる古典に学ぶということは、長い風雪に耐えた人間の生き方を知ることであり、全く読まないよりも、自分の都合のつく範囲で読めるものは読んでおいてもいいと思います。
[ 更新:2017-09-13 09:18:19 ]