「仕事の報酬(対価)は何か」という問いに対し、物・金ベースで物事を考えていた私の20~30代当時の回答は、迷うことなく「給料・年収・役職・地位」でした。これは高度成長期に働く親を見ていた世代として、ある意味当然のことでした。
でも、この物・金ベース以外にも、「報酬」といえる対価があると教えられながら、現在の年齢になってやっと、モノやお金以外にも仕事の対価と言えるものがあると思えるようになりました。
それは(1)毎日の働きがいのある仕事、(2)職業人としての能力の向上の実感、(3)歳月をかけた人間としての成長です。
一時期賛否の議論が多かった「成果主義賃金」ですが、現在のグローバル市場競争原理の中で、目に見える報酬が前面に出ています。成果主義にもいい面があることは、私も否定しません。
しかし「目に見える成果(働き)」の裏側には、「目に見えない働く人の心」があります。
このバランスがとても大事と、学生から社会人となってからの40年に及ぶ職業人生の体験から考えるようになりました。
[ 更新:2015-09-25 08:34:08 ]