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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

経済新聞記事でしたが、「会社の悪い情報を上司に報告したらどうなる?」という質問

 ①上司がきちんと処理するが69.6%に安心したものの、②上司が握りつぶすが13.8%、③とても言い出せる雰囲気ではないが10.6%と続きました。三菱自動車の不祥事が大きく取上げられてもおり、悪い情報ほど早くトップに伝わる仕組は中小企業でも必要です。続いて気になった事は、「社内で不祥事を改善できそうになければどうする?」という質問に対し、①特に何もしないが36.0%に達したことです。確かに、②社外に情報を伝える、という内部告発的意見が28.9%、③退職覚悟で社内の解決を目指すという勇気ある意見も28.5%と占めています。特に何もしない理由は、①黙っていた方が会社も自分も得だから、②社外に情報を漏らすのは後ろめたいから、③社外に情報を漏らすと社内で報復されるから、④誰かが何とかしてくれるから、⑤関心が無いから、と続きます。これらを御覧になり皆様はどうお感じになりますか? 道徳心のある組織つくりには、トップの理念・使命感・行動見本が必要と思われませんか。


◇日下公人氏は旧著「日本経済“やる気” の研究」で、資源貧困、人口過多という日本の経済環境の中で、日本経済を世界のトップクラスへ成長させたのは、不利な条件を有利な条件に転化させた“主体的努力”つまり“やる気”であると述べた。今の時代にも通ずるものがあると思う。“やる気”を持続させる上で、不公平感によって勤労意欲や経営意欲を失うことの無いように注意しよう。
◆ 厚生労働省調査で、2003年に卒業組が入社3年後までに離職した比率を発表した。中卒73.0%、高卒50.3%、大卒36.5%、これを「七五三現象」と誰かが名付けたそうだ。退職者は「やりたい仕事がしたい」と言う。企業側、働く側相互理解として、自分に「できること」「やりたいこと」「やって欲しいこと」のバランス(調和)が強く求められています。
◇ 改革は誰かが先頭に立たないと進みません。特にトップの考えがハッキリしないと、現場は上の顔色をうかがって、今回の指示は一過性の台風なのかどうか見定めようと思うものです。いかに現場の意識を変え、新しいことに挑戦してもらうか、そのためにはトップが現場に出る事は第一の条件でしょう。また「成果主義賃金」が多く語られ始めていますが、終身雇用型年齢給も定着率が高く、社員教育がムダとならず、地道で継続的な改善に取り組まれている場合は、良い制度と言えるのではないでしょうか。創造経営では、人や設備は日々成長していくものと捉えています。単に決められたことを実行するだけではなく、今日より明日を良くする事に知恵を絞る人たちを尊重し、そのような人たちと共に働いていきたいのです。現実には人も組織も変わりにくいものです。それだけに経営者自らが、改善活動継続の刺激となる必要があります。

ワンポイント・・・コーペティションとは?
  『競争相手との共存共栄』協調(Co-operation)と競争(Competition)を組み合わせた造語だそうです。中小企業はお金やヒトなどの経営資源が限られますから、競争すべき点と協調した方が有利な点を上手に使い分けて、自社の強みをより発揮していくことが望ましいでしょう。同業他社との競争は勝ちたいですが、異業種企業とは仲良く共生ということでしょう。

西 和彦 アスキー元社長
 人それぞれ自分にしかできないことがあって、その人にしか社会に貢献できないことがあるはずである。そのことで社会に貢献すべきだと思う。
 仕事が楽しくなると100%人生が楽しくなる。楽しく仕事をやり、儲けたお金でさらに遊びを楽しむ。これが最高の人生。
 「ライフ」は、「生命」「生活」「人生」。21世紀の価値観は、健康であること、毎日の生活が快適であること。仕事をして遊んで学んで、自分しかで着ない役割を社会に果たす。
 幸せはお金に比例するのではなく、感謝に比例する。不幸は考えすぎに比例する。他人の成功をうらやむ、比較をすると不幸になる。
 ベンチャーの本質は、①世界で一番になること、信用されること、②長い時間仕事をすることが苦にならない仕事をする、全員が長い時間仕事をしない限りベンチャーは成功しない、③十分休むことの三つである。ベンチャービジネスは市場が大きくなってから始めること。
 人間は言葉で評価される。きれいな言葉を話そう。
 人より10年遅れていようと、10年遅れて成功すると良い。
 人のコネが情報。
 ロジックの世界で仕事をしている人は、絶対に感情の世界の何かが必要。同時に感情の世界仕事をしている人は、ロジックの世界と触れ合っておかないとダメ。
 職人は過去に生きている人、エンジニアは未来に生きている人。
 経営者として注意している点は、自分の怠け心や、弱さを克服すること。いつも今持っている自分の力と余裕を使って、最高の仕事をしようと思っている。
 トップがしっかりしていて、下の人が上に報告をあげるというコミュニケーションがちゃんと機能している限り、会社は繁栄する。だから危機感を感じる時は、自分に怠け心や弱さが起こったとき。次に、社内の雰囲気、全体の流れを重視する。朝社員が来て挨拶をしなかったら、これを危機感と感じる。
 本当の危機感は自分の目で見、耳で聞き、触れないと本物にならない。人を経由してはダメ。

★専修大学教授 広石 忠司氏 (労務管理論)★
新人が企業と交渉力をつける5つのポイント
① 得意分野を見つけ、その道のプロとなる・・・自分の強みを身につけよう。
② 会社に不満があっても転職を焦らない・・・仕事が面白くなくても会社で学ぶべき事は多い。吸収できるものは貪欲に。3年以内の転職はマイナスも多い。
③ 反面教師を活用する・・・例えば上司に不満があれば、どこが問題なのか分析して、そのマイナス面を自分の教訓にする事ができる。ポジティブな姿勢が重要。
④ 会社の内外に人脈を構築する・・・仕事上の障害に出会ったとき、相談相手がいるのといないのとでは大きな差が生ずる。積極的な情報発信が人を惹きつける。
⑤ 思考の柔軟性を持つ・・・自分にはこの道しかないと思うことも重要だが、他に優れた適正があるかもしれない。人事異動は新たな可能性が見つかるチャンスでもある。

★ ファースト・リーディング会長 柳井 正氏 ★
 広島2号店、ロンドン出店、野菜販売失敗の理由。①高い賃料に、思い通りの形に出来ない所に出店した。②任せすぎた。③経営者、管理職、店員とバラバラで一体感がなく、情報・物流システムと会計システムも連動しなかった。④マーケティングリサーチを行わず、高コストの立地に相手の言い値で不動産契約を行った。⑤トップの判断が甘く収益計算も厳しさが欠けていた。 
 ブームが来たら、乗って、行き着くところまで行くしかない。必要なのは、そのときの失敗体験を次の成功の糧にする。だが「売れないものをいかに売るか」その技術と感性は経験しなければ身につかない。

★日本電産社長 永守 重信氏 ★
・言われる前にできる人は価値が10倍である。言われなければできない人は100分の1の価値しかない。
・給料の5倍働いて一人前の口を利いてよいし、その資格がある。
・犠牲と奉仕の精神がなければ経営者になってはならない。
・物事が実現するか否かは、まずそれをやろうとする人が、できると信ずることから始まる。自らできると信じたときに、その仕事の半分は終了している。
・一人の天才よりも、十人の協調できるガンバリズムを持った凡才が会社を担っている。
・良い社員、良い会社、良い製品。

 三協精機製作所の改善の具体例①価格引下げのために、物品購入の申請時には、前回購入時の単価と今回単価を併記して承認を得る。②賃金を元のままに据置、年間の労働時間を1875.5時間から2080時間に延ばす。③「出勤率は98%以上」(高いほど欠勤者の代替が不要となる)「営業員は月100件以上顧客訪問」という目標設定。④思いついたら即実行。⑤価格、納期、仕様についての顧客の厳しい要求や、次々と持ち込まれる変更要請を、営業が中心となって開発と工場との調整を取りながら応えていく。

★ メイト(プラスチック磁石材料の製造・販売) 赤岩 達重社長 ★
・クレームに耳を傾け、お客様の要望に合った新製品を研究してきた。常に新しいものを提案しなければ生き残れない。
・お客様が一週間でといえば3日で、3日と言えば1日で試作品を仕上る。
・全ての訪問客に対して、社員一人一人が営業担当者のつもりで礼儀正しく接する。
・「価値創造ノート」「自己成長ノート」を全社員に配布。
・「優れた人をどんどんマネせよ」「負債(失敗)を資産に変えよ」
・自分がいくら作って、いくら儲けたかを考え、原価の感覚を身につける。
・高い目標を達成するためには社員一人ひとりの成長が不可欠。「教育」ではなく「共育」。会社とともに成長して欲しい。

★ ジェイムズ・スキナー氏 「成功の9ステップ」★
① 心を決める(決断)・・・決断の質は自分の状態で決まる。成功しない人は決断を遅らせる。最高の意思決定者を真似ること
② 成功者のパターンを学ぶ(学習)・・・スピーディーな学習(加速)を心掛ける。
③ 無限健康を手に入れる・・・身体の24時間サイクルで食事を考え、毒となるものは生活から排除する。
④ 自分の感情をコントロールする。
⑤ 望む結果を明確にする(目的)
⑥ 時間を管理する(計画)・・・「ノー」を言うことも時には大事。
⑦ 思い切った行動をとる・・・より多くを得るために、より多くを与える。
⑧ アプローチを改善させる(常に改善)
⑨ 他の人を自分の夢に参加させる(リーダーシップ)・・・リーダーになるなら相手に成功に集中せよ!

★ カルロス・ゴーン氏 ★
企業にとって重要な事は、①利益を上げ、成長し続けること、②教育や環境、人道支援など社会に貢献し、新しい価値を創造すること。

★ 日産自動車 常務 中村 史郎氏 ★
 個性的なデザインを生み出そうとすれば、そこでは自分の強さなり優れた部分を明確にすることが大切になります。つまりアイデンティティー(自我同一性)を出すことです。自分のアイデンティティーというのは意識しなければ、案外忘れがちです。アイデンティティーを意識し、顧客の期待を探す思考を持つと、デザインにも連続性が生まれ、失敗が減っていきます。実は無意識を意識化して思考を深く広くすることは、偶然を必然に変えることでもあるのです。成功が偶然ではなく、きちんとした計画と実行に支えられているからです。
 デザインとは、個人や企業が最終的にどうなりたいのかという将来像に基づく作業です。見た目の形だけでなく、形にビジョンや思いが集約されてこそ、価値が高まります。

 自分の「能力」を発揮したい。自分の「裁量」で仕事をしたい。「年齢」に関係なく働きたい。自分で考えて、自分で決裁して、自分で行動を起こす。自分も気持いいし、人も気持いい。  自分の人生をどう生きるか?そこにしかないものの価値、自分にしかないものの価値って何だろう?

【日経ビジネス他の印象記事・言葉】
* センスと言うのは人柄がそのまま表れるもの。(ひらまつ社長兼CEO 平松宏之氏)
* 「日々自分が一番やりたい事を好きなだけ」やれば意識しないでも自然に一生懸命やる。(盛田昭夫氏)
* 関心を持つ、感動する、感謝する「人生の3カン王」(加山雄三氏)
* 「働くことと愛することが大切だ」(フロイト)
* 「自分自身また他の人の人生に意味を見出せない人は、単に不幸というだけでなく、生きていくことに向いていない」(アインシュタイン)
* お互いの顔が見える、お互いの信頼感がある。
* 「人の全てが決して単純ではない。私達は複雑さに耐えて生きていかなければならない。人と人の関係においても、国と国の関係においても・・・」
* 東洋医学はバランスを重視する。バランスを正すとは、自然治癒力をどう活かすかを考えること。共生は、人を頼りにしているか、いないかという生き方のひとつの表れ。西洋医学の遺伝学では、人の病気は遺伝50%環境50%が原因ととらえる。
* 好きな事をやろう、納得できる事をやろう、できる範囲で一生懸命やろう!
*「まちがった環境を創った時には競争が起こる。正しい環境では共生と協調はあっても競争などはない。」(今西錦司氏)
*「憎悪は愛情に似て執着性があり、偏見と異なり積極的な行動を伴う。激怒のように一過性ではなく、妄想や妬みなど様々な要素を包含する。憎悪の対象が何であるかはさして重要ではなく、過度の欲求不満や被害妄想を持つ者が集まれば、適当な『敵』が祭り上げられ憎悪は増幅される。こうして形成された『憎悪の文化』が社会に多くの恐怖をもたらす。」(ウィラード・ケリン氏)
*「予算策定は経営者の将来を予測する能力。誤った予測に基づく目標に従うより、目標を持たない方がましである。」(ピーター・ドラッカー氏)

[ 更新:2006-05-28 09:37:45 ]

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