家にいる時間より長く職場で一緒に働くのだから、お互いのことを知る方が人間関係にはいいでしょう。その場合、普段と同じ仕事場で、同じメンバーで、会議の数を重ね、長い時間をかけても、新しい人柄を知ることはできないものです。しかし、わざわざお酒の入る場やスポーツの場を別に設けると、今までと違うお互いを知ること(発見)ができます。
トップや上司は成果の出ない人を引き上げることも仕事です。持続的な組織力の底上げが仕事です。トップの号令に合わせて一斉に動いてくれなければ、企業競争に勝ち続けることはできないでしょう。個々人が活性化しないと良い仕事とはならないし、個々人の成果がどんどん積み重ならないと組織の成果とはなりません。
ですから、伸ばしたい部下に、いろいろなところで「いいね!」と言ってあげましょう。声をかけられる、少しでも評価されるという経験は大切です。私も過去ずいぶん励まされましたし、現在の年齢でも同じです。「いいね!」と言われると素直にうれしいのです。頑張ろうという気持ちになります。
仕事は分業で行われますから、先輩や上司は「彼(彼女)ならできる、やれるだろう、きっとやってくれるだろう!」という期待と信頼で仕事を割り振ってくれています。ですから、それに対しては是非応えて欲しいのです。割り振られた仕事に興味を持って担当するなら、コツコツ努力もできるし、長時間やっても苦にならないものです。
「和して厳しく」という言葉もあります。職場では仲良くと同時に、年齢や社歴に差があってもお互い切磋琢磨して下さい。これからさらに伸びようとする人は、自分に厳しすぎるくらいでもいいでしょう。ただ、他人にも厳しすぎると摩擦が起きますから注意しましょう。社会人として自立した人は「自分一人で生きているわけではないし、仕事も自分一人でしているのではない。」と知り、そのことを受け容れています。
人は納得するのには時間がかかりますが、一旦納得するとその後は早いものです。緊張感とやる気を共有できる組織は強いですよ。そんな理想を目指しましょう。