人は資源ですか?

企業は人なり! 」私も経営コンサルタントですから、この言葉はよく使います。
最近資源戦争とか、資源が外交の武器となっている、鉱物資源からエネルギー資源、更に食料や水資源戦争へと国際問題のウェイトが移っていくなど、いろいろ言われ始めています。今日この問題は横におきます。

 国語辞典では『資源』は鉱物・山林・水産物など、産業・生産の素となる物資とあります。人が働きかけなければ生産はできませんから、確かに人は広い意味の資源です。資源は誰かに活かされて始めて資源となります。例えばダイヤモンドの原石は、磨き、カッティングすることで高額なダイヤモンドになって価値を生み出します。小さくて付加価値が高いものの代表です。
 人はその人自身がその気(本気)にならないと、ダイヤモンドのような輝きを放つことはないし、高い付加価値も生み出さないものです。それどころか、人によっては他の資源に害悪を与える可能性も持っています。
 少し偏った刺激的な表現となり恐縮ですが、企業の現場をみると、良くなる人は何をやっても良くなるのに対し、良くならない人は何をやっても良くならず(現状維持のうちに過去の遺物になっていく)、上司の思いや願い、対処する時間、教育費用がムダになるのです。
 「人は人だから、皆共通の可能性を持っている」と言われますし、私自身それを信じてコンサルタント業務や部下育成に30年近く取り組んでいます。しかし現実は「過去には可能性があった」で終わる人人がたくさんいます。若い時の可能性が加齢によって錆付き、朽ちていくのです。長期赤字企業には、その自分の変化に気付かずにいる人がたくさんいます。
 では人が良い資源となる可能性をどこに求めるといいのでしょうか。それは絶対に「素直さ」です。素直さと学びと行動力があれば、本当に良い資源になれます。

[ 2008-07-08 16:52:33 ]


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