人事査定をコスト削減の方便に使うことはやめましょう。社員の士気がすぐ下がります。人事評価制度には透明性と客観性が大切です。
【給与】
人事査定をコスト削減の方便に使うことはやめましょう。社員の士気がすぐ下がります。人事評価制度には透明性と客観性が大切です。何をすると評価されるかがハッキリしていると、自分や他人の評価に納得も行くでしょうし、自分の目標も分かります。上司が職権や感情で決めてはいけないことは言うまでもありません。力のない、自信のない管理職の人は、自分と考えの合わない人を排除し、自分の弱点を悟られる前に先制攻撃をするなどします。企業に入り人事制度について社員の意見を聞くと、「評価結果とその理由が本人にフィードバックされない」という不満がかなり聞かれます。いいものはいい、悪いものは悪いと評価したなら、「君のこういう所はいい点だからもっと良くして欲しい。しかし、この点は周囲と比較して、このように客観的に見劣りするので、このレベルへの改善が望まれる。」と面談をして欲しいと訴えます。成長する企業は、社長自ら率先して面接をされます。
業績など数値化できるものと、数値化できない点も評価要素に入れて欲しいものです。自分が企業の成長に貢献していると感じられるとやりがいは生まれます。サラリーマン時代を思い出しますと、自分の将来が大まかに見える、ここでこれだけ頑張ると次はこんな未来が待っている、とイメージできるときは長時間労働も苦痛ではありませんでした。
組織の基本は「相互の信頼関係」でしょう。信頼できないから不信につながるのでしょう。信頼関係があると、補完(サポート)もスムーズになりますし、前向きな意識で仕事ができます。言われたことだけをやるのと、前向きに工夫をして仕事に取り組むのとでは成果が大違いとなるはずです。
最近プロジェクト方式で仕事進める企業も増えています。ある社員から「プロジェクトに加わったのだから、その手当てがあって当然ではないか?」と意見が出た場合、どうされますか。その社員は定期的な人事考課の上、現在の処遇(役職や給与)が決まっているはずですね。東京大学の名誉教授西村肇氏は次のように言われます。「多数の人が関わったプロジェクトで、個人の貢献度を評価する場合、まずは各人が別の人で代替できるかどうかを判断し、『代替できる人については貢献度はゼロ』にしなくてはなりません。代替されてしまう人は、プロジェクトに不可欠な人ではないのですから、すでに給与等をもらう事で十分な報酬を受けていると考えるべきです。」
色々な視点、立脚点があると思います。
【基準行動】
挨拶を、「いつも明るく、自分から先に、一日の最初に会う人から最後に会う人まで、手を止め、足をとめ、相手の目をみて行なう」事をモットーとしているお客様があります。そこには、とても心温まる職場環境があります。
「おはようございます」「失礼します」「有難うございます」「申し訳ございません」短いけれど美しい言葉が日本語にはたくさんあります。コンサルタントの仕事を通じ、頭のよさ、知識の豊富さもいいのでしょうが、多少の知力の差であるなら誠実な言葉づかいの方が人間社会の中では武器になることが多いと実感します。返事や挨拶をおろそかにしない可愛げのある人は、男性女性に関係なく敵よりも味方が多くできます。特に社内で味方ができると、仕事に関するサポートは無制限で受けられるのではないでしょうか。
新人の場合、始めはレベルが低くとも、学ぶ気持ちがある人なら、徐々に着実に力をつけていくことでしょう。そして歳月を重ねベテランになっていきます。仕事のできる人は、コミュニケーションをとるのが上手です。コミュニケーションをとるのが上手な人は、まめに電話をかけてくれます、すぐメールをくれます、手紙を書いてくださいます、つまり何かあったらすぐ報告してくれるのです。この姿勢は安心感を与えてくれます。
お礼を言わない人、報告をしない人、言葉を惜しむ人が増えると、挨拶や報告のきちんとできる人が一層光り輝きます。