産業構造の変化が労働に与える影響を振り返ってみましょう
産業革命以後に限ってみても、イノベーション(技術革新)によって特定の労働が機械や新しいシステムに代替えされて、仕事を失う人が大量に出たという歴史は繰り返されてきたことを思い出しましょう。
この産業革命では、生産性の低い家内制手工業を担っていた熟練労働者の仕事が機械に代わっていきました。
その後の大量生産を目指す近代的工場群の時代になると、熟練度とは関係ない大勢の労働者がかき集められました。
アメリカの自動車製造業のフォードシステムは、工場管理のための事務職を生み、ホワイトカラーと言われれう人達が第二次仛戦後の繁栄をけん引した時期もありました。
ここからの学びは、長期的には技術革新は社会を前進させてえ来たことと同時に、雇用のミスマッチを生み、行き場を失った労働者の困窮を生んだことです。
これまでなかった新しい職種で働く人材が一定数育つには、10年も20年もかかるのではないでしょうか。
最近脚光を浴びるAIですが、その近視眼的な目的は生産性を高めて、限りなく無駄をなくすことでしょうか。
言い方を変えると、人手を減らすこと、人を不要とすることかもしれません。
そうなると、これまで社会の安定を支え中流を自任していた大量の中間層の仕事が奪われる流れとなることでしょう。
ここに昨年からのコロナ禍が加わったので、過酷で低賃金の職場と言われる飲食・観光・陸運の市場が消え、多くの労働者が休業や失業を余儀なくされていますが、現在でも回復の兆しは感じfられません。
ただ、非定型の仕事はAIに代替えできなとされます。
この時代の中で持続する企業体質を維持し強化するには、従業員が学び続け、自分の能力を高め続けることが欠かせません。社員が、この会社にいると学べるし、自分を磨けるし、自分の職能を伸ばせると思うか、この会社にいては自分の将来がないと判断するか、ますますハッキリしていくことでしょう。
社員のひとり一人に異なる暮らしがあり、表に出さないまでも個々の価値観はみな異なります。
社会も会社も人も、刻々と変化しているのです。
[ 更新:2021-06-02 11:17:39 ]