自分よりも情熱溢れる人が現れたら、その情熱で皆を引っ張れるなら、その時その人が社長になるべきだと思います。
「情熱は能力以上の力を発揮する」というのは、経営コンサルタントとして仕事をしての実感です。
時々頭がいいからリーダーになる人はいますが、長い目で見ると、それだけでは経営力とか上司としての人間力には限界があるように感じます。
なぜ限界が来るのかはケースバイケースでしょうが、私は次のような経験をしてきました。
有名大卒の方や大学院卒のある方は、自分の頭のよさで勝負しようとされました。
自分の学友や大学時代の恩師や先輩後輩を大事にされます。
学歴や出身校にもプライドを持っています。
それは良いことですが、職場では自分より優れたものを持つ人間を蹴落とそうとしました。
蹴落とさないまでも、優れたところを認めようとはしないのです。
一方、そういう人の苦手なところ、失敗したところを強調するのですね。
感情的な憎しみではないと思うのですが、不思議な的体験でした。
当時傍で見ていて、とても不愉快な出来事でした。
学歴も、持っている資質も差があるのが私たち人間です。
誰もが「優秀な人材が欲しい」と言っていながら、実態はこのようなことが何度もあります。
逆もあります。
素直で、優秀で、自己犠牲心のある優秀な人を認めず、伸び悩んでいる人や、伸びることを拒んで楽をしようとする人をかばう上司もいます。
そのような上司は、優秀な人は別格だからといって、優秀な人の失敗や欠点のみを攻撃します。
できる点はできて当たり前ですから、これもたまったものではありません。
このようなことは、人間であるなら大なり小なり誰もが持つものかもしれません。
態度で表すか、奥にしまうかの差であるのかもしれません。
経営コンサルタントとして、会社を伸ばす人、抜擢される人を見ていると、共通することがあります。
平均的な誰よりも自分の会社が好きで、自分の仕事が好きなのです。
私はどうしてもクールに見てしまうので、不思議な気がするのですが、
彼らは(女性であっても)常に全力ですから、会社に命を懸けていると言っていいほどです。
しかし、彼らは自分は普通であって、普通のことを普通にしていると思っています。
そこがすごいと思います。
今のように不景気な時代が長く続き、過去の常識で利益が確保しにくい時代では、
「情熱を持つ人こそがリーダー(トップ)として最も相応しい」と強く思います。
明るく、情熱を持って、例え逆境に立たされたとしても、体を張って守る覚悟ができる人が勝ち抜く時代と思います。
自分がそれなりの歳だから、計画的に自分より若い次世代の人に地位を譲るのも一つでしょう。
かなうなら自分よりも情熱溢れる人が現れたら、その情熱で皆を引っ張れるなら、その時その人が社長になるべきだと思います。
[ 更新:2012-04-18 15:02:02 ]