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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

8月10日吉見雑感:思想

中華思想ではないが、「自分が第一と思い振舞う人」がいる。その人は「他に関心を持たない」から「相互の利益」というスタンスを取らない。常に「自利」が基本である。

小中学生時代よく聞いた「和魂洋才」という言葉も、最近はあまり聞かなくなったような気もする。そういえばお正月にある経営者からの年賀の挨拶に、「今年は士魂商才で乗り切ります」というのがあった。「“利”より”義”を重んずる武士の魂」で「才知ある商売」を行う「士魂商才」の思想を実践するという意思を表してくれたのだと思う。
現実はいろいろなことが結果として起きている。役立つものもあるし、役立たないものもある。根源的なものもあるのだろうが、多くは表層的な現象が現実として現れているのだろうし、表層的な見方や受け止め方を私はしがちである。
日本でも地域でも企業でも、各々文化・思想・制度を持っている。文化・思想・制度は一つのシステムとなっている。システムは本当に変えようと思うと、元から変えないと改まらない。現代の文化・思想・制度の良さもあるだろうし、一世代というか一昔前の日本(人)の良さを訴える記事や文章を見る機会も増えている。他を認め、自分を洗い清め、美点を見出し、磨き上げるのが日本の順風美俗であったという。
私の住む北海道は、本州とは異なるものが多いのではなかろうか。北海道では広い平地に人は分散して住み、開拓をしてきた歴史がある。村落も、本州の地縁・血縁中心では無く、どちらかというと地縁・血縁と疎遠な新たな人間関係の中で、温暖ではない(当時はお米が取れなかった)寒冷な気候の中で先祖が生きてきた。それゆえ、短期的な観察や、その場での調和が取れればよしとする気質が強まったのかもしれない。本州では、長期継続的な観察から、常日頃の行動から知ったその人の人柄や気質を持って信頼を積み重ねていくという気質との差となっている。
私たちは誕生から成長する中で、常に結構複雑な情報の中で生活をしている。その情報量は、私の親の世代より私たちの世代の方が多いし、私達の世代以上に今の若い世代は大量情報の中にいる。その成長過程の中で、各人が物事を理解する手段としての知識や感覚を身につけている。それが私たちの常識を形成している。育った土地、時代、情報の差でここの常識の幅が広がっている。

[ 更新:2009-08-10 11:21:04 ]

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