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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

吉見事務所通信 2007年8月号より(第45号)

【セミナーいろいろ】(1)北海道創造経営セミナー 7月13日実施(2)人事コンサルタント(社会保険労務士)菊池滋様との3回目の共同セミナー(5月23日)(3)開業満7年 謝恩吉見セミナー(6月27日苫小牧)【家系調査】【趣味音楽:野外JAZZ】

【セミナーいろいろ】
(1)北海道創造経営セミナー 7月13日実施
 講師はマルソー㈱取締役最高顧問 鈴木守男様、新潟県三条市からわざわざ東京経由で前日から札幌に来て下さいました。加えて日本創造経営協会本部からは、広報委員長である㈱ウメタ 代表取締役 泰地武様、専務理事の山口脩様も応援に来て下さいました。有難いことです。鈴木様は次のようにお話しされました。「人を育てることは自分を育てること」として、人を育てる前に「自分を知らなければ人は育てられない」。「自分を知る」ことは、自分はどういう人間なのか、どういう能力を持っているのか、どういう性格をしているのか、長所は何か、短所は何か掘り下げることだ。そのためには「親を知る」必要がある。そこに「自分の生まれる前の自分」があり、「現在の自分」があり、「将来の自分」がある。「親を尊敬するのは、親が偉いからではない、強いからではない、わが命の源だからである」と、ご自分の生い立ちとこれまでの人生と、家系調査のご体験を時間いっぱい、淡々ながらもあふれる熱意を持ってお話し下さいました。そして最後に「念ずれば必ず花開く」ことを強調して終わりました。事務局としては、もっと多くの方にご参加いただき、経営や自己の成長と改善に役立てていただくよう、来年の企画にさらに工夫をしなくてはと思っております。
 懇親会も少数の参加でしたが、生き方の工夫、経営の工夫の経験談やノウハウ・家系図の公開が続き、和やかにグラスを傾け3時間があっという間でした。広報委員長の泰地武様が、冒頭のご挨拶で「セミナーの話もいいが、その後の懇親会がさらにいいんだ。」とお話しされていた意味を、参加された方は素直に受け止められたことと思います。
 この少し後に新潟県中越沖地震です。鈴木様の会社は被災地にも営業所があり、罹災されたようですが、社員が無事であったことのご報告と、北海道支部がさらに活性化するよう応援のお言葉までいただきました。講演の資料には、「事業を遂行する人の資質からすれば、『経』は経営者の徳(人徳)を『営』は才(実務の才能)を指すということができる。徳と才のどちらを取るか、二者択一を迫られた場合の答えは明らかである。才は徳に及ばない。」とありました。鈴木様はまさにこれを実践されている方と感じ入った次第です。

(2)人事コンサルタント(社会保険労務士)菊池滋様との3回目の共同セミナー(5月23日)
 菊池様とは経営管理の組織観・人間観が近いものですから、お願いをして定期的にセミナーをご一緒させていただいております。開催時期や対象にはまだ試行錯誤が続きますが、このご縁を是非大切にしたいと思っています。以下、当日菊池様のお話から私が印象に残ったポイントをお知らせします。
今、従業員には自律的な働きが求められている。リーダーは、言葉と行動によって、相手が自発的に動いてくれる状況を作り出す能力を習得しよう。この指導力は「才能」でもあるが「技能(スキル)」と言ってもよい。リーダーシップを発揮するのは、リーダー自身だが、まずリーダーは部下の信頼に足る存在でなければならない。部下が指示どおり行動しないケースを掘り下げると、指示の意味が理解できていても、納得していないことが多々ある。特に部下が有能である場合、納得していないことは故意に「やり過ごす」ことがある。また実務上、今すぐに実行できない阻害要因を抱えている場合もある。故にリーダーは、それらを乗り越える「技能(スキル)」と信頼される徳を備えよう。
最後に、いつものように『受容』の重要性を指摘された。
①人は誰しも「受け容れてくれない相手」には、自分の心は開かない。
②まず「聴いてくれる相手」には、話し易さと好意を持つ。
③人は一旦「自分が受け容れられる」と、自分の非も認め易くなる。
④「人を受容する」ことと、「自己否定」は異なる。
⑤自分の思い込みやこだわりを、一旦横に置くことにより、自分に受容の態勢ができる。
⑥自分が相手を受容できれば、相手も自分を受容しやすくなる。
⑦コミュニケーションは「双方向」のルートが確立されて初めて成り立つ。受容はそのための必要条件!                         (要約の文責は吉見です)

(3)開業満7年 謝恩吉見セミナー(6月27日苫小牧)
 関わりとご縁をいただいた苫小牧の方に、お礼とアフターフォローの意味で、最近は定期的に少人数のセミナーを行っています。今回は「失敗を活かす」という観点から、私がお話しをさせていただきました。以下そのポイントです。
マニュアル化の弊害
①マニュアル作業は、失敗もなければ理解もない。
②マニュアル化は度が過ぎると、見ていない、考えない、現場を歩かない実行不能のマニュアルとなることがある。これは悪い管理強化事例。形骸化しているから3ヶ月程度で同じ誤りを繰り返す。最近の病院でのミスの事例を思い起こしてみよう。オーバーな表現だが、病院では「入院患者の数だけ失敗がある」という言葉があるという。
③マニュアル化は失敗のときに思考停止を招く。失敗した時に臨機応変の対応ができない。
④失敗(行き過ぎたら)したらどうなるか。まず失敗したことに気づくようにする。その上で、失敗した所まで後戻りをしてやり直す仕組をつくる。
管理者の業務は、口出し・見回り・会議・IT入力を通じ、経営の管理のマネジメント・サイクルを回すこと。失敗事例を見ると、リーダーは「見ない、考えない、歩かない」ことが多い。現場でも経営でも改善会議の質を決めるのは、会議に熱意をもって参加し、こうしたいという熱意が参加者を説得し、そのように言い出した人がチームリーダーになって改善は進む。何事も、目的を持って挑む。
失敗を活かす工夫
①失敗情報の困った性質・・・伝わらない、隠れたがる、単純化したがる、変わりたがる、神話化する、ローカル化する、記憶は時間と共に減衰する。
②報告書となった客観的失敗情報は役に立たない。当事者の脈絡を持った主観的情報が必要。
③失敗事例報告だけではダメ!知識にしなければ伝わらない。上位概念(背景)へ登り、知識化(対策立案)せよ。
④原因追求と責任追及を分離せよ。当事者を批判しない、追い込まない。
⑤失敗を未然に防ぐと得をする(金銭勘定)をする仕組みをつくろう。
(参考図書:「失敗学のすすめ」畑村洋太郎著 講談社文庫版、創造経営本部での定時総会記念講演:東京大学大学院 助教授 濱口哲也氏)
*私の関わるセミナーは、皆様の費用負担が少なくて済むように弾力的に企画しています。人数の多少に関わらず、学んで成長しようとお考えの方は、遠慮なく吉見事務所にお問い合わせ下さい。お待ちしています。

【家系調査】
 3年前より家系調査をゆっくりと再開しています。以前に行ってからもう十数年も経過していますから、父や叔父をはじめ他界された方がどんどん増えています。つい先日も、亡き父の従兄に当たる方が90歳で亡くなられたとの訃報が入りました。ただご冥福をお祈りする次第です。思い立って7月3日に私が生まれた西芦別に、30数年ぶりに行ってみました。西芦別は夕張同様炭鉱の町でした。私が幼い頃(昭和35年頃)の芦別市の人口は約6万7千人だったそうですが、それが一昨年の平成17年には約1万9千人に激減しています。45年間で3分の1以下になってしまいました。昭和12年に三井鉱山が炭鉱として開発し、一時隆盛であったものの、昭和40年以降縮小を続け、平成4年閉山したそうです。父は祖父亡き後終戦前の昭和17年、14歳の時に樺太から引き揚げ、一家の長男として職探しに西芦別に来ました。眞岡尋常小学校卒業の父は、炭鉱労働者から旧国鉄、三井芦別鉄道へと職を転じていきました。昭和38年に炭鉱と私の将来を考え、21年住んだ西芦別を離れ苫小牧へ転職します。
 私が通った西芦別保育園は昭和55年閉園、2年通った西芦別小学校は昭和47年に新校舎に立て替えられ、祖母が亡くなった旧三井病院も炭住他炭鉱関連施設も順次解体され、我家であった炭住から従兄が通った啓南高校も既になく、父が勤務した三井芦別鉄道も平成元年に全線廃止、旧駅前商店街もわずかに残るのみで、私たちが生活をした痕跡が見事になくなっていることに悲しさと寂しさを感じます。一番悲しかったことは、芦別から西芦別への入り口が分からず、道の駅で尋ねて道順を教えてもらったもののそれは間違い。「西芦別入り口」というバス停に近い芦別の住宅街で家庭菜園に出ていた方に尋ねても、「隣町のことだから分からない」と言われ、地元の人たちでさえ行く場所ではなくなっているという現実でした。迷いながら着いた西芦別で、昔の幼い記憶と一致したのは啓南大橋(大橋とは言っても車のすれちがえない幅です)から見下ろす炭山川の流れでした。当時は石炭を洗っていたため、真っ黒な流れであったものが、今回は随分きれいな流れに変わっていました。変わらずに復元していく自然と、ライフサイクルの移ろいの中にある人の歩みと営みをかみしめています。なお芦別市は富良野市の概ね北西に位置し、芦別と富良野間は車でわずか30分の距離にあります。

【趣味音楽:野外JAZZ】
 参加ミュージシャンに魅かれ、今年は岩見沢のキタオンへ(いつもは札幌芸術の森ですが)聴きに行きました。運転しながらでは会場案内の標識や駐車場入り口が分かりづらく、前回同様もう少し配慮が欲しいと今回も思ってしまいました。オープニングは岩見沢出身の19歳の吉田野乃子(アルトサックス担当、現在ニューヨークに留学中)のグループ。最近は若い女性のジャズ奏者が増えていますね。曲目はノイズ系、昔の感覚のニュージャズ(フリージャズ)的な曲調で私は苦手でしたが、若手はこれからの成長が楽しみです。
今回は有名ピアニストが複数参加。お人柄が音に現れる木住野佳子トリオ、昨年発売のCDが「曲はいいが、40分では短い!」とクレームがついたことに、「曲の価値は、アドリブの長さや分数ではないでしょう…曲の中身でしょう」とやんわりコメントされていました。今回が久し振りのライブという攻撃的な演奏の大西順子はテナーサックスの峰厚介とデュオ、前回同様トークは一切なく、全曲弾き続けました。小曽根真はビッグバンドを率い、客演ヴォーカルには歌唱力に評判高い伊藤君子(アメリカで活躍中)。私はこの小曽根真のビッグバンド、ノー・ネーム・ホーシズの音にびっくりし、感動し、しびれました。それにトランペットの五十嵐一生クインテット、最後はアンコールとジャムセッションが約30分、12時半の開演から19時半の終演まで実にいい気分転換でした。
今は野外でも音響が随分良くなってかなり楽しめます。奏者交代時のセッティングやPAの調整も、毎回スムーズになっています。ただしあくまでも野外会場、苫小牧は朝雨模様で寒いくらいでしたが、晴天の岩見沢では気温上昇で結構な日焼けの一方、夕方からの岩見沢の気温の下がり方はかなり急で、防寒対策は必需品。一日に四季がある感じです。前回防寒着や毛布・シュラフ持参の人が結構いたこともあり、その経験を活かし午後5時以降はしっかり着こんで聴いておりました。短い夏の北海道、来年がまた楽しみです。

[ 更新:2007-08-01 11:42:25 ]

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