大転換期

創造経営の創始者である故薄衣佐吉氏は、10年以上前から「800年に一度の後戻りすることない大きな変化が始まっている」と訴えていた。いま私たちはそのまっただ中にいる。

 これからは外見よりも中身がますます大事だ。人との付きあいや企業取引、関わる組織、参加するネットワークも、外見ではなく、過去の名声でもなくて中身で行う時代がやってきている。本物だけが残っていくのだろう。時間がかかろうとも、迷わずこの土壌作りを始めよう。既に着手している人はしっかり続けよう。そうすることで、すでに吹き荒れ始めている暴風雪に耐えて、時が過ぎて抜け出た時に、これが良かったと思えるのだろう。

 藤原直哉氏は「今までの等価交換的社会は、世界大恐慌的状況に戦争が加わって終焉を迎え、新しい時代の創造の原理は従来の経営の根本原理である等価交換と妥協ではなくて、贈与と愛。この原理の切り換えなくしては、新しい時代の経営や経済や社会が生まれてこない。」とかなり前に看破していたそうだ。この言葉の真の意味を私たちなりに真剣に掘り下げる時が来たようだ。創造経営の創始者である故薄衣佐吉氏は20年以上前からこのことは訴えていた。

 最近、 企業トップの道徳心の欠如というか倫理観の欠如がますます目に付くようになっている。個人にしろ、国レベルにしろ、ゆがんだ思い、我欲に任せた思いでやっていれば、今まではは隠れたまま、見逃されたままだったのだろうが、ここ数年にわたり不思議なくらい問題が暴露されるようになった。道徳や倫理に反することは、見事に失敗し、挫折するようになっている。政治、行政、自衛隊、金融、企業経営、商売、日常生活のあらゆる場面で同じように暴露され、非難され、破綻するようになっている。
 私たちはこの現象をどう受け止めるといいのだろうか。目に見えるところではなくて目に見えないところで激しい破壊と創造が起きているのだろう。創造経営の創始者である故薄衣佐吉氏は10年以上前から「800年に一度の後戻りすることない大きな変化が始まっている」と訴えていた。いま私たちはそのまっただ中にいる。強い心で向き合うしかない。

[ 2008-11-19 17:10:23 ]


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