知識や技術の修得はいいことだ。資格試験に挑んで、資格をドンドン取得することもいいことだ。加えて企業の現場では、この取得した資格の知識や技術をいかにうまく使うかということが求められる。言いかえると、企業の現場でうまく使える知識や技術を修得することが実務では重要ということになる。
というのも、学ぶことが目的、資格取得することが目的となってしまっている人を見かけるからだ。採用面接でも、「学歴と保有する資格に給与と待遇を与えよ!」という人も少なくない。今の年齢と立場の私は、何か変と思ってしまう。
企業組織にいる場合、自分への期待と役割に沿った知識や技術の修得を常にしていくことが求められる時代となった。だから自分への期待と役割を定期的にチェックすることは重要だ。次いで、自分への期待と役割に沿った知識や技術の修得方法(自己啓発の仕方)が具体的になっていないと、迷い道や遠回りをしてしまう。先輩や上司の助言をうまく活用すると、この失敗はとても少なくなる。その上で、学んだ知識や技術を目の前の仕事に応用し、磨きをかけて伸ばしていくことだ。関わる人に喜ばれる。
社歴を重ね中堅どころとなると、どこも「自分で問題に気づき、改善する課題とし、具体的な解決方法を見つけだし、自分も関わってそれを実行する」ことが切望されている。切望されるということは、これができる人はまだまだ少ないということだ。
現実にこれに取組むのは私でも大変だ。難しい場面がある。正解が一つとは限らないし、正解だからと言って現場で必ず実行できるとも限らないし、協力してくれるとも限らない。社員の意欲・ヴァイタリティー・向上心も様々だ。多様な人の集まりが組織だから、知識の差もあり、スキルの差もある。その中で柔軟性を引き出し、対応力を引き出さないと成果は出てこない。関与先のトップや管理者とコンサルタントの協働作業の毎日だ。