社長への「動機付け」 良い方法がありますか?

動機づけがうまくいくかどうかは、時と場合、相手によりけりですね。私は仕事ですから、時にはけんか腰になるときもあるし、相手の意見を無視して進める時もあります。いつも理解と信頼、納得と感謝の関係とは限りません。良い方向性がみいだせなければ、期待した成果が出なければ、企業は倒産に向かうのですから。

@「社員は欠点ではなく、良い点に着目しなさい」といいます。これは本当のことです。欠点は直らないから、良い点で勝負して欲しいからです。でも、時として勝負できるレベルの良い点がどうしても見つからない時があります。良い点を出し惜しむ人がいます。そのような人が稀にいます。
私は、そのような人にいつまでも関わりあえるほど企業には余裕がないと判断し、次に進もうとするのですが、その社員に執着し、「人を変える力がないコンサルタントは能力がない、報酬値がない。」とまでそこの社長に言われた経験があります。
思いは分からないではないのですが、「他人と過去は誰にも変えられない」ものです。

A成長を続ける組織作り。これもキャッチフレーズとしてはいいものです。しかし、現実には右肩上がりが途切れなく続くことはありません。良くなり、悪くなり、また良くなりを繰り返しつつ、結果として一層良くなるのが成長と思います。右肩上がりの成長がないと「指導がへたくそ!」という社長の心境も理解はできるのですが、実務では社長と社員さんのお客様との関わりの結果が売上と利益です。

Bトップダウンよりボトムアップ。こうなればいいのですが、中小企業では、まして今のように経営環境が激変していると、トップダウンを基本で進めないと、対応が遅れてしまいます。ですから、意思決定力と行動力のないトップの下の社員は本当にお気の毒です。私が何を提案しても受け入れない、決められない、指示命令ができないのですから、行くところに行くしかないでしょう。そういう社長は「指導を受けても、受けても、ちっとも良くならない。」と言ってくださいます。「みんなと一緒じゃなきゃ、いやだ。」と言われます。

C「社員には順位をつけず敗者をつくらないで」とも言われますが、学校の運動会にお手手つないでゴールインが経営の現場にあるのでしょうか。経営は赤字か黒字かしかないのです。作文でもない限り、損益分岐点ぴったりという決算書はこれまで見たことがありません。順位を上げる努力と、成長する仕組みを、社員と一緒に、必死に、真剣に作り上げる努力を、何度も試行錯誤して、やっと維持で・発展きるのが企業の現実です。全社員を守ることは大事ですが、会社を引っ張ってくれるのは、上位の勝てる力のある社員が中心です。
 強い心で経営をしましょう。トップではなくとも同じ心境で関わりましょう。

[ 2008-10-14 17:23:42 ]


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