社員のモチベーション

 お客様の所に出向き、社員のモチベーションを上げるには何が有効か、話題になり易い。いつもこれだという明確な答えは出ない。経営者や上司が頑張っても、マジックのように引き出せるものはない。

 普通モチベーション(Motivation)とは、仕事に対する動機づけ、やる気、意欲のことをいう。お客様の所に出向き、社員のモチベーションを上げるには何が有効か、話題になり易い。いつもこれだという明確な答えは出ない。経営者や上司が頑張っても、マジックのように引き出せるものはない。
 私が30歳の頃、7歳下の部下に「僕の辞書に努力と根性はない!」と開き直られた。これでは正直教育も伸ばしようもない。彼と真剣に向き合っていた自分が虚しくなった。その彼も今は45歳を超えただろう。現在どのような仕事をし、どのように処遇されているのだろうか。誰しも自分で気づいて、学びを重ねなければ本当の実力にはならない。風の便りにアルコール依存傾向があるようだと聞いた。真偽は分からない。噂に尾鰭は大きくつくものだから。彼は若い頃から、お客様と職場の仲間に可愛がられる人柄だ。それをベースに専門職としてのスキルを付加するなら、今の年代は一番いい仕事ができる。それを彼には期待したい。
 行動の直接の原因となる意志や意欲は、個々人に内在するものだ。我々にできることは個人が持つものを引き出し、励ますことだ。だから忍耐が必要だ。個人の意欲が衰え、失うことのないように仕組みや環境整備することはできる。これもあまりにソフトに、優しすぎると、人によっては甘えを助長させることがあり、さじ加減は難しい。
 最近の若い世代は、自分個人の価値観が勤務する企業に優先する人が増えつつある。企業への忠誠心と言っても通じないだろう。それどころか拒否反応の人もいる。確かに労働力を企業に提供するが、心を企業に売っているわけではない。しかし組織にはチームワークはどうしても必要だ。退職は個人の権利なのだから、申し出があれば暖かく認めるしかない。ルールに則って送り出し、次の場での活躍を見守りたい。
 この環境の中でも、何とか工夫して、個人の自己実現と企業の成長を合致させられるものを見出していきたい。


[ 2008-08-08 11:31:44 ]


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