あなたは、自社の過去10年間の労働分配率の推移と社員一人当たりの総人件費の推移を把握していますか?
労働分配率は、厳密には付加価値に占める総人件費の割合でみます。
中小企業の場合、「付加価値計算書」をつくったことがない方が多いと思います。
その場合は、限界利益(売上から変動費を引いたもの)に占める総人件費の割合で見てもいいでしょう。
総人件費は、給与+賞与+法定福利費+厚生費等の合計です。
自社の過去10年間の労働分配率の推移と社員一人当たりの総人件費の推移を表にしてみると、どのようになりますか?
理想は黒字が続き、労働分配率が毎年下がり、社員一人当たりの総人件費が毎年上がること。
納得は、やはり黒字が続き、労働分配率が毎年変わらず、社員一人当たりの総人件費が毎年上がること。
社員のモチベーションがさがるのは、労働分配率云云ではなく、自分たちはこんなに頑張ったのに、全然報われないと感じることが、何年も続く時です。
社長の肝いりの新事業が黒字化せず、既存部門の足を引っ張って、赤字が続くと最悪です。
経営に赤信号のなるのは、労働分配率が毎年上がり、社員一人当たりの総人件費が毎年下がること。
信頼できる社員が多いなら、ある程度の経営数字は公開して、限界利益が増えた一定割合は賞与等(時には決算賞与でもOK!)で還元するルールで、一緒に頑張るのはいかがですか?
会社の収益力が高くなり、比例して社員の給与も上がるサイクルに挑戦しましょう。
[ 更新:2017-12-20 16:12:25 ]