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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

期待すべきは家族や友人

吉見事務所通信に掲載

1971年生まれで20代で情報技術革命の波に出くわした批評家の東浩紀さん。
2018.60.29の日本経済新聞「プロムナード」に「困難と面倒」と題して、かつては情報技術によるコミュニケーションの進歩や社会変革の可能性を信じてきたけれど、ここ数年で考えが変わったそうです。

以下吉見が共感した、東氏の最近お考えを抜粋でお知らせします。

〇今後期待すべきものは家族や友人など面倒な小さな人間関係しかない。

〇人生にはトラブルがつきものであり、どれだけ誠実に生きても、誤解や中傷にさらされることが必ずある。そういう時にSNSの支持はほとんど役に立たない。継続的に助けてくれるのは、結局は面倒な人間関係に支えられた家族や友人たちだったりする。SNSの人間関係には面倒がない。だからSNSの知人は面倒を背負ってくれない。

〇そもそも人生の困難なるものは、自分と世界のズレの表れである。自分があることを正しいと信じるが、世界はそう思わない-そういう対立が生じたとき、困難が訪れる。

〇困難な時期を支えるとは、言い換えれば、支える相手と世界の関係が変化する過程に時間をかけてつきあうということである。ひとりの人間が変わるというのはたいへんなことで、「いいね!」をつけるようにポンポン複製できるものではない。いわゆる「議論」で相手が変わると考えているひとは、人間の本質について無知である。

〇小さく(少数の)面倒な人間関係を、どれだけ濃密に作れるかで、人生の広がりが決まるのだと思う。家族も友人もあっという間には作れない。面倒な存在でもある。だからこそこれは変化の受け皿となる。面倒がないところに変化はない。

〇情報技術は、面倒のない人間関係の調達を可能にしたが、それはまた人間から変化の可能性を奪うものであった。そのことを忘れずにおきたいと思う。

[ 更新:2019-02-09 14:41:33 ]

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