北海道で生まれ、北海道で育つ私には、真に日本的な伝統というのが分かりにくい。
北海度は欧米化や近代化の流れが加速する戦後に、やっと豊かさを積み上げた地域と思う。気候風土も、ヨーロッパに似ていると言われが、和菓子より洋菓子に美味しいものが多いのも、まったく無関係ではないだろう。
だから、欧米化や近代化という風潮に対抗する「日本的な伝統」となると、すぐには実感をもって浮かんでこない。
北海道に生きる多くの人は、滅んでゆく生活様式や、すたれていく風習をあえて保存しなくてはならぬという義務感は、本州に暮らす人と比べると少ないのではなかろうか。
戦後は、都会では特に科学でも何でも最新で流行とされるものを、どんどんどん欲に開発し、どん欲に吸収してきた企業と市場があったのだと思う。
企業は実用にあたり改良に改良を重ね、補強して、補足することを繰り返し、また次を求めて商品開発をしてきたのではなかろうか。それを喜ぶ人もいるだろうし、自分の狭い範囲の平和と平穏が大切で、これ以上の急激な変化は不要とする人もいるだろう。
今の生活を、50年前に戻すべきという人はいないだろうが、観念の上で伝統的で保守的なものが良く、新しい進歩的思想を拒む人もいるのだろう。
さて、10月に行われるという衆院議員選挙の結果は、どうなるものやら・・・
[ 更新:2017-09-25 14:01:11 ]