今から丁度3年前(H23.12.13)の経営ゼミでのこと 【北上電設工業㈱ 高橋社長様のお話しから:石巻で震災の大きな被害を受け、その克服途中に札幌に来てくださいました】再掲となります!
「誰かが助けてくれると思い込んでいませんか?」 経営は、経営者が自ら動かない限り、助かることはないんです。起きていることをしっかりと冷静に受け止めて、受け容れて、経営者として心落ち着かせるしかありません。そして、今ある人とモノを元手とし、変えていくべきことと、守っていくべきものに対する覚悟を決めるしかありません。愚痴っておる場合ではないのです。自分たちが立ち上がらなければ始まらないのです。
会社では入社、退社による人の交代はあるものです。休職や病気療養もあるでしょう。会社は、日々出社する者が、懸命に働くから良い会社になれるのです。在職するものが、一生懸命働くことなく、何が良くなるのでしょう。
どんな会社でも、会社の中には小さなグループが必ずあります。自分で運営できる小グループは、自分の事は自分でする自治組織にしましょう。自立したモデルグループや自律モデルとなる働き手がいると、組織は管理統制できるようになります。モデルグループやモデルとなる働き手がいないと、組織の管理統制はできません。
基本は、やれる人からやっていくことです。そのためには、出過ぎる人がいないといけないのです。信用・信頼とか、共生・共益と言いますが、これは「人のために頑張ろう!」と言うことの実践です。やり方が分かって、いろいろやろうと思って、問題が解決されていけばいいのです。
自分も被災した震災の被害地では、「絶対に正しい」という確信なんて持てません。確信が持てなくとも、何らかの意思決定を下し、実行してきました。そして問題があれば、その都度軌道修正してきたのです。
生産と販売の現場を全責任をもて引っ張る人と、その努力が会計バランスに悪影響を及ぼさぬように背後で管理監督する総務・財務の責任者との信頼のもとでの分業と、意思疎通は欠かせません。会計を軽んじてはいけません。
現場の社員の働きには、日ごろのQC活動や小集団活動の経験と蓄積が有効です。日ごろのQC活動や小集団活動の経験と蓄積は、知らぬうちに自力がつきます。
本当の緊急時の2~3カ月は、経験と勘と度胸(KKD)の経営でした。売上がついてくるまでは、全社員が窮乏生活をしました。
計数を動かすには、働く人に使命感や倫理観があってこそのものです。加えて、これからはどの業種の企業でもイノベーションが問われます。
創造経営では家系調査と分析を学びます。家系調査分析を経営に活かすには、自分のプライベートも会社のことも、5年10年単位で過去を振り返り、そこで起きたことの因果関係と将来への影響の自己洞察力を高める努力をすることです。
長所や徳は見つけて、顕彰し、継承するものです。短所や不徳は、認めて、受容することで改善が進みます。このことを悲喜転換と言います。いろいろな壁は出てきますが、先代や先々代の無念を晴らすことで、困難は克服できます。できるかできないかではなく、やるかやらないかの差です。
[ 更新:2015-01-05 16:16:53 ]