【趣味:音楽】 【計画】 【経済環境】 【組織:歴史に学ぶ】 【ケータイ世代】 【企業の永続】 【マーケティング:売り上げを伸ばすには・・・】
*ご注意:文中の企業事例は、社名のないものは事実に創作を加えてのご紹介です。守秘義務の関係で100%事実ではありませんことを踏まえてお読みください。なお、経営相談は無料でお受けしています。
【趣味:音楽】
2008年3月末で北海道の人口が、前年同月比28,935人も減少したと発表されました。それに呼応したわけではないでしょうが、今年の北海道は昨年までの夏の暑さは少なく、特にお盆休み明けから朝夕は秋の雰囲気、8月下旬からはさわやかというより吹く風に肌寒さを覚えるほどです。雨も多い8月下旬でした。気温が下がる前の盛夏の野外コンサートでは、私は札幌芸術の森で行われたPMFピクニックコンサートと札幌シティジャズに出かけました。30度くらいの気温ですから日が当たると汗ばむ暑さですが、日が落ちると気温はどんどん下がり、1~2枚上に羽織って丁度よいくらいでした。PMFオーケストラの今年の指揮者は、イタリア人のファビオ・ルイジ氏。前回(3年前)は生真面目な育ちの良い御曹司の雰囲気の指揮振りでしたが、今年は一変しカリスマ性というか凄味が増した指揮振りで、ベルリオーズの幻想交響曲を緻密にかつ重厚に聴かせました。クラシックの交響曲は、指揮者と楽団員達が全体と調和し、その中で自分を活かすという素晴らしいものと思います。ファビオ・ルイジ氏は、2年後からPMFの音楽監督にも就任されるとのことで、さらにPMFの楽しみが増えます。
【計画】
人間は、各々の立場でその人らしく主観的に、積極的にも消極的にも意味を込めて目的や目標を設定し、その目的や目標を達成するための方法・手段を考え、意識的あるいは無意識に行動しています。企業では、資材(原材料や商品)と労働を合理的に配分し、市場(お客様)と取引をして再生産をします。赤字では再生産をする資金が得られませんから、必ず付加価値を生むように過去の経験に学び、綿密に計画を立てて、将来(市場動向)を冷静に客観的に予測しながら行動しています。それができないところは、倒産に向かいます。
実務の中で、小さな企業(商売)が成功するには、次の3つをベースとしましょう。
①良きパートナーを得ること。家庭ではよき伴侶得ることであり、企業では一緒に経営をする右腕・左腕(補完者)の存在なくして、日々安心して暮らすことも経営することもできません。
②生きていく上で、働く上で、事業を営む上で、浮き沈みは普通にあります。いいことも悪いこともあるのですから、苦しい時、大変な時には、歯をくいしばって辛抱する、乗り切る忍耐力が必要です。縮こまり、嵐が過ぎ去ることをじっと待って、その後皆がよくなる時勢ではありません。協力者と一緒に、困難を乗りきるエネルギー(生命力)が必要です。
③損益計算を速く、正確につかむこと。真面目に一生懸命働けば、利益は後から付いてくることもありますが、最初から赤字受注では、いくら真面目に一生懸命働こうとも利益は付いてきません。常に損益計算を忘れないこと。ただし、世の中は調和と秩序も大切です。関わる人と調和のとれた、隣人愛にのっとった金儲けがさらに良いとしましょう。
【経済環境】
私には政治経済を論ずる力はないけれど、わが国の経済政策が、日本国民の生活の向上につながって欲しいと願うのみです。原油高対応という課題が増え、ハードルはますます高くなっていますが、知恵をふり絞っていきましょう。
資源の価値も時代とともに変化しています。グローバル化した現在、生産コストと輸入コストの比較に常にさらされます。加えて外交の道具(武器)にもなっています。農産物の過剰生産も、輸入の自由化の圧力と、長期契約の要請となっていますが、食料のバイオ燃料化の流れから食料不足の不穏な流れも起きています。マルサスが人口論で「人口は25年ごとに倍増する」と指摘しましたが、地球全体としては人口急増の流れは止まる気配がありません。
資源に限らず、すべてのものは一層大切に扱う時代となったと認識しましょう。グローバル化にあっては、複数国の法律と国際司法に明るい人が求められています。外国との商取引では、相互の国の会計と税法を理解して運用できないと不利益となることが多いのですが、これに取組む人はまだ少数です。
経済構造が変化するということは、既存の秩序の均衡が崩れるというプロセスに入っているということです。この場合、利害対立は普通に起きるのですから、相互の妥協というか調和が求められることになります。
【組織:歴史に学ぶ】
人間の集まり(グループ、群)は必ず指導者を持ち、その指導者の下で秩序(物事が行われるべき正しい順序・筋道)ある集団を作り、その結果生存を確保できたという歴史があります。指導者(指導組織)を持たない人間の集まり(グループ、群)は長続きしないでしょう。能力のない指導者の下、グループメンバーの信頼を得られない指導者の下では、組織の統率力は維持できません。ばらばらになり雲散霧消するか、他の力のあるグループに飲み込まれていくという繰り返しがあったでしょう。
近代アングロサクソン系の国でも、指導者層には次の特徴があったといわれます。今以上に階級差があったからでしょうが①家系と血統を守る、②民主主義政治体制と人間が物質的にも精神的にも豊かになるための文化や伝統を維持・継承しようとする、③自分の子孫が、そのような使命(ミッション)と責任を果たすために、心身ともに厳格な教育訓練を施したとされます。社会から与えられることを望む、人のものを奪う生活態度ではなく、自分が社会に(世の中に)何かを与える(尽くす)道を歩んだというのです。
ところが最近の日本の風潮は、地位・金・名誉を自分のためだけに求める流れが強まり、自分の立身出世・成金競争となり、権利として与えられることを求めるどころか、むしり取るまでにエスカレートしている印象を受けます。時代錯誤と思われるほどの清貧を薦めるつもりはありませんが、適度なところで満足し、モノと心の調和のある生活も大事と思います。
【ケータイ世代】
ある雑誌に学者さんが「携帯世代とケータイ世代はまったく異なる」と書かれていました。面白い表現をすると思って読みました。私は年齢的に老眼も進んでいますので、携帯電話は通話のみ、メールはパソコンです。携帯の小さな画面に、小さなボタンから文字入力するのは億劫でなりません。途中でイライラしてしまいます。でもこれは、コンパクトに、端的に、情報のみを伝えるにはいいということでしょう。長い文章には不向きですから、効率的で手短な表現に流れやすくなります。いつでも、どこでも発信可能ですから便利ですが、受信する立場では時と場所に関係なく呼び出されますとたまりません。相手の都合に関係なく、じっくり考える前に発信してしまう人が増えるのでしょう。大人の人間関係を考えると、思うこと、考えること、発言すること、メッセージとして表現することには、節度と適度な距離感が必要です。今年に入ってからの事件を思うに、安易なケータイ世界への引きこもり、閉じこもりは怖いものがあります。
【企業の永続】
私たちの寿命は限られますから、一日一日と時間は消費され、これから生きる時間は減っていきます。しかし、経験した時間はノウハウとして蓄積され、伝承も継承も可能です。これらを生かすことにより、人間の寿命以上に企業寿命は継続が可能です。ですから、小さなことを大切にする、これは重箱の隅をつつくことではないのです。小さなリスクが今後安全を脅かす影響を想像し、小さなうちに摘み取ろうというものです。
100年以上続く老舗は、確かに勝ち抜いて勝ち残った企業です。でも、創業の時は新店舗であり新参者だったはずです。持続し、継続する過程で、必ず何度かの若返りを経験しています。執着したこと、守り抜いたものもあるでしょうし、非常時、緊急時の経験もし、その中で捨てて行ったもの、新しく身につけたものもあるでしょう。その繰り返しの中で、一生に一度使うかどうかも分からない技術やノウハウも備え、それが優秀さや勝ち残りの支えとなっているのでしょう。貴重な知識が伝承され、さらに良くするには、自分が受け継ぎ、必ずやりぬくという意志の力と、習慣化していく日々の実行力が必要です。
経営とは意思決定と決めたことを成し遂げるための実践です。過去の失敗も教訓としましょう。リスクがあり、そのリスクを採ったから利益と成長につながったことがあるはずです。失敗のデータは、この道の先は危険、あるいは行き止まりを教えてくれます。成功のデータは、このまま進むと目的地ですよという道標となります。初心に戻るということは、無心に頑張っていた頃の自分、先代、先々代に立ち返り、その時の行動に変化を加えて成長と進化をしていくことです。
経営者の立場から私に助言をくださる、北上電設工業の高橋社長からのメッセージです。
本物ができるための公式=(努力+忍耐)×時間
【マーケティング:売り上げを伸ばすには・・・】
お店では、お客様とのお別れ際に、「またお越し下さい」「お待ちしております」「次回はいつごろでしょうか」などと次につながる言葉をかけていますか。
「お得意様」という言葉は「お客の意を得る」というところから始まり、「得る」は「売り」につながる、「意を得る」とは相手の心のとらえ方なりと教わりました。日本語の味わい深いところでしょうか。
販売の現場で、営業の一線で、完璧の条件や満足できる状態は滅多にないのが現実です。お客様の意向もありますし、競争相手もあるのですから当然です。この欠けている条件の中で、どのように工夫するのか、知恵を絞るのかの繰り返しです。環境や人のせいにしては、この厳しい現実を打破できません。
少なくとも毎回の得意先訪問で、次のデータを収集更新し、相手の意を得るようにしましょう。
あなたの得意先で、①一番動きの多い(売れ行きの良い)商品は何か、②何日でどれだけさばけるのか(商品の回転状態の把握)、③店のメンバーと顧客の好みは何か(欲しいものしか買わない、買えないのが今の消費者心理)、④問題の起こりそうな(売上にブレーキがかかりそうな)ことは何か、⑤我が社の商品はどこに陳列されているか、⑥他社の競合商品はどこに陳列されているか、陳列場所に変化はないか、⑦次に収める商品の種類と時期をどう交渉するか。
売上高の多寡は、お得意先へのお役立ち方の表れと受け止めて、お互いが生きる道(共生)を探しましょう。人間には潜在能力があります。営業マン個々人の能力を磨き、高めることで、毎回、前回より高いサービス(顧客対応)は実現できます。データを確認しながら、愚直に進みましょう。
[ 更新:2008-09-01 09:27:34 ]