組織開発:人材育成

日本マクドナルド社長・CEOの原田 永幸氏は次のように言います。「アップルコンピュータでは個人の力で頑張る奴がいっぱいいる文化だからこそ、アップル自体も伸びる。頑張る人間だけが、自分でチャンスを獲得できる。普通自分のキャリア形成に強い意識を持っていない人は楽な方へ行く。自分が働く『会社』という乗り物に、乗るか乗らないかは個人の責任でハッキリさせないといけない。会社を辞めるかどうするかを決めるのはあくまで個人だ。」

 アップルコンピュータでは「退職」ではなく「卒業」と言うそうです。「退職」ではなく「卒業」とはいい表現ですね。日本マクドナルド社長・CEOの原田 永幸氏は次のように言います。「アップルコンピュータでは個人の力で頑張る奴がいっぱいいる文化だからこそ、アップル自体も伸びる。頑張る人間だけが、自分でチャンスを獲得できる。普通自分のキャリア形成に強い意識を持っていない人は楽な方へ行く。自分が働く『会社』という乗り物に、乗るか乗らないかは個人の責任でハッキリさせないといけない。会社を辞めるかどうするかを決めるのはあくまで個人だ。」
 個人の力で頑張るやつがいっぱいいる職場を想像すると、エネルギーと緊張感に満ち溢れていそうですね。のんびりしている、とあっという間に置いて行かれそうです。それに頑張る人には、チャンスが見えてくるようです。頑張りたくない人は、チャンスから目をそらします、見ないようにします。チャンスを掴むには、大変なこともしなくてはいけませんし、リスクもありますが、それゆえ人以上の成果が得られるものです。「俺にはチャンスがない」という人は、頑張らないし、無理をしないし、リスクをとらないし、人のために一生懸命に関わらない人ですね。
 3年前お亡くなりになられたある社長は、常に社員にこう言っていました。「会社に来て不平や不満を言うだけなら、さっさと辞めてしまえ!他の社員に迷惑だ。毎日会社に来るなら、不平や不満の元を、自分から直せ。何もできないなら、黙って働け。」明快ですね。

 意見を言わない社員はいらないし、モノを考える人材が育ち、増えれば強い会社になります。若い社員にどれだけ自分で将来の可能性に夢を持って仕事をさせるかが、管理職の仕事とも思います。能力的に経営者の期待する意見を言えない人もいますし、経営者が期待するレベルでものを考えられない人もいますが、能力がありながら、意見を言わない職場は、経営者や管理職に問題があることが良くあります。過去に何度も「言ってもムダ・・・」という経験をさせているんですね。
 考えて意見を述べ、それを聞いてもらえるような組織にいる人は、仕事で経験すれば経験するほど、新しい事に対して「きっとこういうことが起こりますよ」「これは危ないですよ」といろいろ言うようになります。当事者意識でものを見て考えるわけですから、センスが経営者や管理者に似てきます。頼もしい存在になっていきます。
 それから今の時代はスピードが必要です。これは仕事をしている作業時間ではなく、「ひらめき」(インスピレーション)かもしれません。これらは情熱や集中力からパッと出てくるものでしょう。平たく言うと「気づき」ですし、第六感です。ただ物理的なスピードだけ求めて、速く結果を出す事を強要すると、社員が考えずに仕事をするようになりますから要注意です。
 会社に必要とされる社員への成長のステップは、まずは素直に「ハイ」と答えることのできる社員(新人レベル)。次に指示された事を堅実にこなしし、熟練していく(入社3〜5年目)。次は予算を目的に沿って使いこなせる社員(10年選手)。勤続15年以上では、「こうすればもっと売れるから、もっと金をくれ!」と言う人が欲しいのです。例え失敗をしても、感情的に責めず、苦いけれど、痛いけれど本人の良い経験として、次に活かせるように育成して欲しいですね。見方を変えるなら、失敗がないということは、挑戦をしていないことの証でもあります。1回失敗しても2回分取り戻せばいいという風土が目標です。
 継続的に会社が成長する鍵は、中小企業では絶対人材です。地域で一番若者を育てる会社と言われるようになりたいですね。

[ 2007-06-12 15:30:09 ]


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