この収入と費用の差異を意識的に創ることができるかどうかの競争に入ったように感じます。他と違った製品や技術を開発できる能力や知識を持った従業員や経営者が担っていくのでしょう。経営者の企画力や技術者の開発力、従業員のノウハウといった無形知識資産の勝負になっていくようにも感じます。中小企業がこれらを行うのは難しいかもしれませんが、少なくとも開発されたものをいち早く借用し、自分のローカルエリアで展開していくことはしていかなくてはいけないと思いませんか。
◇『組織』を定義すると、ある共通の目的から生まれてくる共同体意識や連帯観、責任感などが動機となって、人間が一定のリーダーシップのもとに力を合わせ努力することとなります。技術革新(イノベーション)への強い関心、優れた経営管理者、良く訓練された労働力、どちらも必要です。知的な経営者と規律ある労働者の「組織」でありたいものです。相互に「会社の発展のためにどうしたら良いか」、考え語り合いませんか。
キーワードに「改善」「現場主義」「顧客の声を聞く」「管理の目」「改善の目」「知恵の目」などは如何でしょうか。組織能力に磨きをかけ続けましょう。
☆かつて日本人の長所として、@他人の話に良く耳を傾ける、A他人と協力し合って仕事をする、B人の顔つきの変化にも敏感、C忍耐強い、D規律を守る、E細かいこともよく気がつく、と言われたそうです。今の私たちはこれらの良いもののうち、どれだけ継承しているでしょうか。自問してみませんか。
経営者に大切なものは、この環境を乗り切ると言う強い意志・心・マインドと明るく元気な営業力ではないでしょうか。
会計数字の読み方 ワンポイント・・・取扱商品・製品の環境適応性を見よう!利益が減ってきた、締めて見たら赤字だった、とういうケースがあります。「売上高が減って、コストアップして・・・利益が減ったようです。」と説明されても嬉しくも何ともありません。この場合の着眼点は、取扱商品・製品が環境変化により“売れる力” や“競争力”が失われたか、取扱商品・製品は“売れる力” や“競争力”は備わっているが、経営管理が不十分なため(いわゆるザル・・・)利益が獲得できないのか、原因を探って下さい。表面に現れる現象(利益が出ない)は同じでも、対策の打ち方は全く異なります。利益が出る出ないは、「取扱商品・製品開発力、開拓力」が問われた結果が会計数値に表れたと受け止めてください。
★藤本隆宏東京大学教授によると、個々の企業の能力と努力が基本と言う。まず何でなら勝てるのか見極めよ。顧客から見えない裏の切磋琢磨が大事。買い手の判断材料となる「表の競争力」は、価格・納期・知覚品質・ブランド等であり、生産や開発現場の実力を示すのが「裏の競争力」。生産性・開発・生産期間・製造品質・歩留等で評価測定される。基本としては、自社と相性の良い製品選択であると指摘する。これからは、過剰品質や少量生産では儲からないから、ブランド構築力・国内販売力・戦略構想力に磨きをかけろとまとめた。
★ 富士ゼロクス会長 小林 陽太郎氏 ★
現場にTQCを入れるということは、事業の現場で起こっている事実を正しく認識し、優先順位を明確にした上で必要な対策を講じていくこと。科学的、合理的考え方に基づいて、経営を効率化することだ。
★ 堺屋 太一氏の言う流動化社会 ★
今の社会は流動性が高い社会であり、絶対的価値がない社会となってきている。組織も流動化するし、技術も流行も変わる。会社は社長の個性で変わる。個人の能力や個性が重要となる。自分で自分の生き方を決める社会、選択と決断が求められる。その中にあるからこそ、帰属意識・忠誠心を持つ・相互協力が益々大切になる。
★ イトーヨーカ堂 鈴木敏文氏と 日本ユニシス 島田精一氏との
トークセッションから11の示唆 ★
@顧客の求める価値は常に変化・進化する。常に仮説を立てて検証するプロセスが重要。
A常に現実の世界に軸足を多くことが重要。多くの場合、世間で議論されていることと実体には乖離がある。
B「なくてはならない企業」とは、常に変化する「顧客の求める価値」を捉え、人のマネをせず、新しい価値提供し続けることができる企業であり、業態にはよらない。
C競争相手は同業他社ではなくお客様である。
Dセキュリティや事故や安全と言うものは、必ず問題が起こることを前提に準備すべきこと。
E生活水準が上がれば上がるほど、価値観は均一化ではなくローカル化する。
F日本の市場や顧客を最も理解している企業が負けるわけがない。
G市場と顧客を理解し、本当に適したマネジメントのやり方を見極めなければならない。
H企業にはDNAがあり、構造は容易に変わらないことを前提にマネジメントすべき。
I経営者は一気呵成にやらないと成功しない。
Jリーダーは環境変化に対応し、朝令暮改を躊躇すべきではない。
◇ BMネットワーク主催 経営コンサルタント 高橋 茂人氏 ◇
以前は個人の能力で仕事をしていたが、高度成長、好景気の追い風で個人の能力は埋没し、組織で仕事をする時代が続いた。平均以下の能力の社員がいても目立たなかった。しかし長期不況の風が、企業に個々人の能力を高めた強い集団を必要としている。平均以下の能力の社員が、経営の総合力の足を引っ張り始めている。『目標達成力の強化』が求められ、歯車社員から自家発電できる社員へ、経営者の要求が変わってきている。社員がリストラされないためには、社員であっても経営意識を持つことと、マーケティング能力の向上をはかることが急務である。
良いマネジメントゲームの経験を通じ、『知る』ことから『判断できる』ことへ、『判断できる』ことから、『実行できる』事へ成長を促すことができる。良いマネジメントゲームの経験は、様々な『気づき』が起き、体験したことは、@忘れない、A発生した事象を理解しやすい、B意思決定の方向性が取りやすいという効果がある。
高橋コンサルタントの提唱するサービス・マネジメントでは、「今はビジネスにおけるイニシアティブは顧客が握っている」「企業サイドの評価ではなく、顧客サイドの評価が重要」というスタンスを取る。だからこそ、顧客視点経営であり、顧客視点のマーケティングである。そして顧客視点のマーケティングのエネルギーは従業員の『サービス精神』と『サービスの実行』によって高まる。
『サービス精神』と『サービスの実行』といってもそれは全て『人の営み』である。顧客も人なら、経営者、管理者、一般従業員も全て人である(注:創造経営では生活者と言っている)。うまくいかないのは、やり方が間違っている場合もあるが、多くはピントがボケているからだ。『人の営み』で微調整し、焦点を合わす、これが実践ノウハウではないか。強いては全ての業務をマネジメント(経営コントロール)することに通じる。
経営方針や顧客満足(CS)と言った所で、企業側の話にすぎない。顧客の視点では、顧客である自分にどのようなサービスをしてくれるのか、といったことが関心事なのである。『お客様第一主義』といった精神論的なものではなく、『誰に、いつ、どこで、何を、どのレベルで〜』という具体的な活動の体系化された集大成でなくてはならない。そのためには『対人心理学』を根底に、現実に立脚し『何をすべきか』『どうあるべきか』見ていく手法を修得すべし。
【日経ビジネス他の印象記事・言葉】
*春夏秋冬 有り難う。
*良い人生とは良い思い出の蓄積である。
*人は困らないと変わらない。
*節約、倹約、健康、謙虚
*危機感とは、先送りせずに問題を直視することであり、安易な解決法に走らないこと。
*相手に伝わらない善意は、ないのと一緒。仕事は他人様のためにやる。
*根拠のない思い込みが、あなたの可能性を台無しにする。