★最近の石油関連製品価額の上昇の、当社のコストへの影響の試算

最近相談が多いので、通常の対処方法をお知らせします。
一般に総務経理部門には、金銭的な情報(発注書、納品書、請求書等々)がすべて集まる所です。ですから、今回のような石油関連商品の高騰がある場合は、コストの増加となりますから、会社としてはその分利益が減少します。
この金額予測を、タイムリーに試算し、情報としてトップ又は部門長に提示する役目が総務経理にはあります。

売上も経費も基本は、数量(時間や個数、リッターなど)×単価=売上(経費)の公式です。節約を呼び掛ける場合も,前期と今期の単価と仕様数量と金額を表やグラフで示し、どのように対応すると良いか具体的に提案するのが基本です。
「これくらいの価格交渉をして下さい、こうするとこれくらいの使用量の節約ができるはずです、そうすると金額ではこう変化します」というようにお願いします。

費目としては、車両燃料費、社屋暖房用灯油費、社員の燃料手当などがすぐ思い浮かぶ所です。
昨年と同じガソリンと灯油の使用量であったなら、灯油価額のアップに比例して燃料手当を上げていくなら…などと前提条件をいくつか現実を踏まえて考えて、各コストを試算(予測)します。その上で、前年対比、予算対比のギャップが把握できる資料とします。

車輌の毎月管理は、最低限@給油量、A走行距離、Bリッター当たり走行距離です。年間では、これらに加え@任意保険料、A整備点検費用、B車検費用、Cタイヤ費,D消耗品費など。これらを購入から代替えまでの毎年の変化を記録しつつ、有効なコストはどの位かを追求します。
家計簿ならぬ、車輌1台ごとに車計簿を作り、年次決算と購入から代替えまでの使用期間決算を行い、使用車両ごとのコスト変化を情報として蓄積します。この情報は車輌代替時に活用できるはずです。これは、製造工場の管理手法の応用です。

運転の工夫がコストにどう跳ね返るかという着眼はいいものです。現場担当者でノウハウとして共有される場を活用されるといいでしょう。

さらに一歩進めるなら、ではどうするかまで考えると優れ者になります。@使用量と支払金額を減らすには、どう工夫したら良いのか。Aこれのコストアップ分を、他の費目で吸収できないか。B最終利益を減らすわけにいかないのだから、その分の売上アップの金額目標や製造コストの圧縮金額目標を営業と製造責任者に提示して協力を要請するなり、対応策を一緒に考える場を設ける。


[ 2007-12-05 14:04:07 ]


その他の記事

記事のインデックスに戻る